Webマーケティングを実施する上で、現在のトレンドを把握し、時流に即したアプローチを取ることは非常に重要です。また、ユーザーが注目している話題や出来事を迅速に捉えることも欠かせません。しかし、これらの作業を担当者が手作業で行うのは、非常に困難で時間の無駄とも言えるでしょう。
このような課題を解決するのがリアルタイム検索です。本記事では、リアルタイム検索の概要や利点、便利な機能について詳しく解説します。さらに、実際にリアルタイム検索を行う具体的な方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
リアルタイム検索とは
まずは、リアルタイム検索の概要から説明します。リアルタイム検索とは、検索したいトピック、キーワードに関連する内容をリアルタイムで検索することです。リアルタイム検索では、関連する内容がリアルタイムでどの程度検索されていたり、どのようなニーズがあったりするかを調べることができます。
リアルタイム検索は、ユーザーが求めている情報の参考になるため、Webマーケティングの施策の失敗確率を下げることも可能になります。ユーザーの反応を調べたい場合や、トレンドに合わせたマーケティングを行いたい場合は、リアルタイム検索を都度活用してみてはいかがでしょうか。主にユーザーは以下の目的でリアルタイム検索を活用しています。
● 最新のニュースや旬な話題の確認
● ライブイベント、催し物などの確認
● 商品やサービスなどの最新情報やお得情報の確認
● スポーツの試合経過や結果の確認
● 災害や事故、交通機関の遅延などの緊急情報の入手
● 俳優や芸能人の動向チェック
これらの用途を活用することで、ユーザーは常に最新の情報を手に入れることができ、企業はマーケティング戦略の立案や実行に役立てることができます。リアルタイム検索は、急速に変化する現代社会において、情報を素早く効率的に収集するための重要なツールとなっています。
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リアルタイム検索のメリット
ここまで、リアルタイム検索の概要を解説してきました。ここからは、リアルタイム検索の以下4つのメリットを紹介します。
● 今、注目度が高い情報を集められる
● キーワードリサーチに使える
● 緊急時の情報収集ができる
● マーケティングに活用できる
これらのメリットは、Webマーケティングや情報収集において非常に有用です。例えば、注目度の高い情報を素早くキャッチすることで、タイムリーなコンテンツ作成や商品開発に活かせます。また、キーワードリサーチに活用すれば、SEO対策の効率が大幅に向上するでしょう。
緊急時には、リアルタイムの情報が命を守る重要な役割を果たすこともあります。さらに、マーケティングの観点からは、消費者の興味や需要の変化をいち早く把握し、迅速な対応が可能になります。
それでは、これらのメリットについて順番に詳しく見ていきましょう。
今、注目度が高い情報を集められる
リアルタイム検索は、現在注目を集めている情報を効率的に収集するための強力なツールです。政治、経済、世界情勢など、時事性の高いトピックスを追跡する際に特に有効です。
日本のような災害大国では、リアルタイム検索が安全確保のための重要な情報源となります。地震や洪水などの自然災害発生時に、迅速かつ正確な情報を入手することができます。
実際、X(旧Twitter)のリアルタイム検索機能は、2011年の東日本大震災の際に広く活用されました。政府機関も公式な情報発信チャネルとしてこの機能を利用し、国民への迅速な情報提供に役立てました。
このように、リアルタイム検索は単なる情報収集ツールにとどまらず、緊急時における重要な情報伝達手段としても機能します。常に最新の状況を把握し、適切な行動をとるための貴重な手段となっているのです。
キーワードリサーチに使える
コンテンツマーケティングとして企業のブログ記事やオウンドメディアの運営を行う際は、検索ボリュームは小さかったとしても、長く検索され続けるキーワードを狙うことは非常に大切です。
同時に、一時的であったとしても、ユーザーの興味関心が大きく集まっている情報を取り扱うことも必要になります。なぜなら、これらのトレンドキーワードは被リンクを集めやすく、結果的に企業サイトやオウンドメディアを支える大きな土台となってくれるためです。
さらに、トレンドキーワードは競合が少ない場合が多く、比較的容易に上位表示を達成できる可能性があります。リアルタイム検索機能を活用することで、トレンド性の高いキーワードを効率的にリサーチできます。これにより、時間とリソースを節約しながら、効果的なキーワード戦略を立てることが可能になります。
また、リアルタイム検索を通じて得られたトレンドキーワードは、短期的な集客だけでなく、中長期的なSEO戦略にも活用できます。例えば、トレンドキーワードを含むコンテンツを作成し、そこから関連する恒常的なキーワードへとリンクを張ることで、サイト全体の評価向上にも寄与します。
このように、リアルタイム検索はキーワードリサーチの強力なツールとして、多角的なコンテンツ戦略の立案と実行を支援します。
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緊急時の情報収集ができる
リアルタイム検索は、緊急時に瞬時に情報を取得できる強力なツールです。東日本大震災の際、多くの人々がXを活用し、被災地の状況や知人の安否確認を行いました。この経験を踏まえ、震災後には消防庁や政府もXを情報提供の手段として積極的に採用しました。
さらに、熊本地震の際には、Xの投稿から被災者向けの重要情報を迅速に抽出する新システムが導入されました。これにより、必要な情報へのアクセスが格段に向上しました。
ただし、緊急事態下では大量の情報が同時に流れるため、誤情報や不確実な情報も混在しやすくなります。そのため、情報の出所と正確性を慎重に確認することが極めて重要です。また、政府機関や消防庁、警察などの公式情報源も併せて参照することを強くお勧めします。これらの信頼できる情報源と、リアルタイム検索で得られる最新の情報を組み合わせることで、より正確で有用な情報収集が可能になります。
マーケティングに活用できる
リアルタイム検索は、マーケティング戦略の強力なツールとして活用できます。現在のトレンドや消費者の関心事をリアルタイムで把握することで、より効果的なマーケティング施策を展開することが可能です。
例えば、自社商品やサービスに関連するキーワードがトレンドになっている場合、タイムリーな値下げキャンペーンや特別オファーを実施することで、売上増加につなげられます。また、関連キーワードがリアルタイム検索で上位表示されている際には、リスティング広告を強化するなど、迅速な対応が可能になります。
さらに、競合他社の動向や業界全体のトレンドをモニタリングすることで、市場の変化にいち早く対応できます。消費者の声や反応をリアルタイムで確認できるため、製品改善や新サービス開発のヒントを得ることもできるでしょう。
このように、リアルタイム検索を活用することで、市場の動きに敏感に反応し、柔軟かつ効果的なマーケティング戦略を立案・実行することが可能になります。常にトレンドを追い、消費者のニーズを的確に捉えることで、競争力のある事業展開を実現できるのです。
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リアルタイム検索を行うには
ここまで、Yahoo!リアルタイム検索やGoogleトレンドの概要を解説してきました。ここからは、これら2つも含めて、リアルタイム検索を行う3つの方法を紹介します。
● Yahoo!リアルタイム検索を活用する
● Googleトレンドを活用する
● X(旧X)などのSNSを活用する
これらの方法は、それぞれ異なる特徴と利点を持っています。状況や目的に応じて適切な手段を選択することが重要です。各手法の詳細については、以降のセクションで詳しく解説していきます。リアルタイム検索を実践する際は、これらの方法を組み合わせることで、より包括的で正確な情報を得ることができるでしょう。
それぞれ順番に見ていきましょう。
Yahoo!リアルタイム検索を活用する
まずは、本記事でも解説しているYahoo! リアルタイム検索を活用する方法です。ブラウザ上にて、ログイン無しで活用することができ、検索窓にキーワードを入力するだけで調べられます。
また、トレンド性の高いキーワードを確認できる「話題なう」、テレビ番組に関連するトピックを確認できる「テレビなう」などの様々な便利機能も用意されているため、まずはそれぞれの機能を1つずつ試しに利用してみてはいかがでしょうか。
Yahoo! リアルタイム検索は、ユーザーが簡単に最新の情報やトレンドを把握できるツールです。特に、リアルタイムで変化する情報を追跡したい場合に非常に有効です。例えば、突発的なニュースや出来事、スポーツの試合経過、テレビ番組の実況など、刻々と変化する状況を追いかけるのに適しています。
さらに、Yahoo! リアルタイム検索は、ソーシャルメディアの投稿も含めて検索結果を表示するため、一般のユーザーの生の声や反応も同時に確認することができます。これにより、特定のトピックに対する世間の反応や評判を素早く把握することが可能です。
Googleトレンドを活用する
Web担当者であれば、Googleトレンドはキーワードリサーチに活用するのがおすすめです。リアルタイムや直近での検索数が上昇しているキーワードで対策をすれば、被リンクを獲得できる可能性が高まります。被リンクを獲得できれば、今後の検索順位が安定して高まることにも期待ができ、売上を伸ばしたり、集客力を上げたりという目的も達成しやすくなるでしょう。
Googleトレンドは、特定のキーワードの人気度や検索ボリュームの推移を可視化してくれるツールです。これを活用することで、時期や地域によって変化する検索傾向を把握し、効果的なコンテンツ戦略を立てることができます。例えば、季節性のあるキーワードの検索ピークを予測したり、地域ごとの需要の違いを理解したりすることが可能です。
また、関連キーワードや急上昇ワードの分析も行えるため、新たなコンテンツアイデアの発見にも役立ちます。これらの情報を基に、タイムリーな記事作成や商品展開を行うことで、ユーザーのニーズに合致したマーケティング施策を展開できるでしょう。
XなどのSNSを活用する
最後に、X、Facebook等のSNSにも、リアルタイム検索機能が搭載されています。例えばXでは、関連するキーワードが含まれた人気のツイートを調べたり、より注目度の高いツイートを一覧で表示できたりする機能が搭載されています。また、Xでは人気のハッシュタグも調べられるので、よりユーザーの興味関心を調べやすいと言えるでしょう。
Facebookでの検索には、結果が表示される順番に特徴があります。最初に表示されるのは、検索キーワードに関連するFacebookページです。その後、友人の投稿が続き、最後には公開設定されている全ユーザーの投稿が続きます。限定公開の投稿は含まれない点を忘れないようにしましょう。
これらのSNSを活用することで、最新のトレンドや話題をリアルタイムで把握することができます。ユーザーの生の声や反応を直接見ることができるため、マーケティング戦略の立案や調整に役立つ貴重な情報源となります。ただし、SNS上の情報は玉石混交であるため、信頼性の確認や適切な解釈が必要です。
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Yahoo!リアルタイム検索の機能
リアルタイム検索を提供している主要なツールの1つに、Yahoo!リアルタイム検索が存在します。Yahoo!リアルタイム検索には、以下の便利機能があります。
● 感情分析機能が使える
● 話題なう
● 様々な条件を設定して特定の情報のみ絞り込める
これらの機能を活用することで、ユーザーの反応や最新のトレンド、特定のトピックに関する情報を効率的に収集することができます。Yahoo!リアルタイム検索は、マーケティング戦略の立案や緊急時の情報収集など、様々な場面で役立つツールとなっています。それぞれの機能の詳細については、以下で順番に解説していきます。
感情分析機能が使える
Yahoo!リアルタイム検索の感情分析機能は、ユーザーの投稿内容を自動的に分析し、ポジティブな発言とネガティブな発言の割合を時系列で表示します。この機能により、特定のキーワードに対する世間の反応を数値化して把握することが可能です。
感情分析には、Google検索エンジンでも採用されているBERTアルゴリズムが使用されています。BERTは自然言語処理の精度を高めるための技術で、文脈を考慮した高度な分析を行います。
この機能を活用することで、企業は自社製品やサービスに関する評判をリアルタイムで監視できます。例えば、ネガティブな意見が急増した場合、迅速に対応策を講じることができるでしょう。また、マーケティングキャンペーンの効果測定にも役立ち、ポジティブな反応が増加しているかどうかを確認できます。
感情分析機能は単にキーワードの出現頻度だけでなく、その内容まで踏み込んで分析するため、より深い洞察を得ることができます。これにより、ユーザーの声をより正確に理解し、効果的なコミュニケーション戦略の立案に活かすことが可能となります。
話題なう
話題なうは、Yahoo!リアルタイム検索の便利な機能の1つです。この機能を使うと、現在リアルタイムで頻繁に言及されているキーワードを簡単に確認できます。最新の情報やトレンドを調査したい場合に特に役立ちます。
話題なう機能は、ユーザーが今何に興味を持っているのか、どのような話題が注目を集めているのかを把握するのに効果的です。これにより、マーケターやコンテンツクリエイターは、時宜を得たトピックスを素早く見つけ出し、それに応じたコンテンツや戦略を立てることができます。
また、この機能は常に更新されているため、刻々と変化する世の中の関心事をリアルタイムで追跡することが可能です。ニュース速報や突発的な出来事、話題のイベントなどを即座に把握できるため、情報収集の効率を大幅に向上させることができるでしょう。
様々な条件を設定して特定の情報のみ絞り込める
リアルタイム検索では様々な条件を設定して、特定のツイートを抽出することが可能です。
例えば、自身あるいは自社のXアカウントから発信しているツイートのみを抽出したい場合は、検索窓に「ID:」もしくは「id:」と入力した上で、調べたいアカウントのIDを入力することで、抽出することができます。
また特定の#(ハッシュタグ)を抽出することも可能です。上述したように、災害時には「#地震」と検索することで、関連した最新情報を集めることができるでしょう。その他にも、公式のヘルプページで様々な検索方法が公開されているので、活用する際には参考にするのがおすすめです。
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Googleトレンドの機能
先ほど、Yahoo!リアルタイム検索について紹介しました。リアルタイム検索とは少々異なるものの、トレンドを調査できるツールとしてGoogleトレンドも存在します。ここからは、Googleトレンドの機能を以下の3つに分けて紹介します。
● 調査する(調べる)
● 急上昇キーワード
● 検索で振り返る
「調査する」機能では、特定のキーワードの検索トレンドを時系列で確認できます。地域や期間を絞り込んで、より詳細な分析が可能です。
「急上昇ワード」では、検索数が急激に増加しているキーワードをリアルタイムで把握できます。これは最新のトレンドや話題を捉えるのに役立ちます。
「検索で振り返る」機能を使うと、過去の特定の年における検索トレンドを振り返ることができます。これは長期的な傾向分析に有効です。
これらの機能を活用することで、マーケティング戦略の立案やコンテンツ制作に役立つ洞察を得ることができます。Googleトレンドは、データに基づいた意思決定を支援する強力なツールとして、多くのマーケターや事業者に利用されています。
調査する(調べる)
調査する(調べる)は、最大で5つのキーワードを検索窓に打ち込み、それぞれのキーワードの検索数の推移を調べられる機能です。どのキーワードで対策をして良いのか分からない場合は、Googleトレンドの調査する(調べる)機能で検索数を洗い出し、自社でも上位表示可能なキーワードで対策するのがおすすめです。
また、対象国、期間、カテゴリー、検索方法でも絞り込みができる他、関連トピックや関連キーワードも洗い出せます。そういったキーワードリサーチの部分では、Yahoo!リアルタイム検索よりも優れている機能だと言えるでしょう。
急上昇ワード
急上昇ワードは、リアルタイムで検索数が上昇しているキーワードのことです。国別に確認することができ、関連キーワードやインタレスト、関連ニュースも表示されます。また、急上昇ワードでは、24時間以内に検索数が上昇しているキーワードも調査可能です。
検索で振り返る
検索で振り返るでは、直近1年間と、その前年を比較して、検索数が多かったキーワードを検索できます。こちらも国別に調べることができ、検索数の多かったキーワードに関連するトピック、関連キーワードも表示されます。
また、特に動向を追いたいキーワードがある場合は、変動が起きたときにメールで通知してくれる機能も搭載されており、非常に便利です。
どのような情報をリアルタイム検索できるのか
Googleトレンドを活用して以下のリアルタイム検索情報が取得できます。
● キーワードの需要がリアルタイム検索できる
● トレンドワードがリアルタイム検索できる
● トレンドワードランキングがリアルタイム検索できる
● トレンド情報をリアルタイムで取得
キーワードの需要がリアルタイム検索できる
Googleトレンドは時系列でキーワードの需要を確認できます。キーワードは年間を通して需要の高いキーワードと低いキーワードがあります。Googleトレンドでは「キーワードの需要=検索インタレスト」の推移を「人気度」という指標で数値化しています。人気度100%を最高点として0%までを「75%」「50%」「25%」で大まかに区切っています。
おおよそ半分の50%以上であれば、現在需要の高いキーワードであると判断できます。そして、市場背景やトレンドの有無によっても人気度は異なり、その推移をいち早く察知することで、ユーザーが求めているものを把握できるようになります。例えば、以下のGoogleトレンドのグラフは「酷暑」というキーワードの検索需要を調べたものになります。
おおよそ6月以降に人気度が急激に増加し、8月以降は右肩下がりになっていることが分かります。またそれ以降はほぼ0%台で推移し、同年9月から翌年の5月辺りまではほとんど需要が無いキーワードであることが判断できます。こういった「キーワードの需要」がリアルタイムに検索できます。
トレンドワードがリアルタイム検索できる
Googleトレンドでは「トレンドワード」も検索できます。トレンドワードとは通常のキーワードとは異なり、「今現在話題になっているワード」のことを言います。日別のトレンドワードや過去24時間のトレンドワードなど時間を指定してチェックができます。こういったトレンドワードを確認することで「現在旬の話題」を確認できます。
「ワード」と「キーワード」はどのような違いがあるのか
ここで「ワード」と「キーワード」はどのような違いがあるのかを解説します。ワードとは単に言葉や単語を意味する言葉となります。また「コンピューターで処理するデータ」としての意味もあります。
一方キーワードは、ユーザーが検索エンジンに入力した語句や単語のことを指します。いわゆる「検索クエリ」のことで、単なるワードとは区別されて使用されます。先のトレンドワードは厳密には検索クエリではないため「トレンドキーワード」とはならず「トレンドワード」となります。
関連記事:クエリ(query)とはなにか?SEO、IT用語として使われている様々な意味を解説
トレンドワードランキングがリアルタイム検索できる
Googleトレンドの上部メニューより「急上昇」を選択することで、トレンドワードのランキングを確認できます。「毎日の検索トレンド」と「リアルタイムの検索トレンド」を調べることができ「毎日の検索トレンド」では過去に遡ってトレンドワードランキングを確認できます。
また「リアルタイムの検索トレンド」では、24時間以内のトレンドワードを確認できます。現在のトレンドワードを確認しつつ、過去に何が話題だったのかも確認することで市場動向の把握にも役立ちます。
トレンド情報をリアルタイムで取得
Googleトレンドに気になるワードとメールアドレスを登録しておくことで、当該トレンド情報をリアルタイムかつ自動で取得できます。以下で登録手順を解説します。
1. GoogleアカウントにログインしGoogleトレンドにアクセスします
2. 画面左上部の3本線のアイコンをクリックします
3. メニューより登録をクリックします
4. 画面右下の「+」アイコンをクリックします
5. 「トピック」と「急上昇ワード」のメニューがありますので「急上昇ワード」を選択します
6. 「地域」「種類」「頻度」を選択し「登録」ボタンをクリックします
上記設定を行うことにより、指定の頻度で急上昇ワードが設定したメールアドレスに送信されます。
リアルタイム検索から記事コンテンツを作成するには
リアルタイム検索から記事コンテンツを作成することもできます。いわゆるトレンド記事と言われるもので、競合がまだ記事にしていないネタを狙って記事コンテンツを作成します。
いち早く情報を察知し記事コンテンツをアップすることでブルーオーシャン状態となり、上位表示を達成したり、アクセスを独占したりできる可能性があります。リアルタイム検索から記事コンテンツを作成するには以下の手順がおすすめです。
1. 旬のワードをリアルタイム検索する
2. 検索キーワードの需要を調査する
3. 関連キーワードを確認する
4. リアルタイム検索をリライトにも活用する
1.旬のワードをリアルタイム検索する
現在話題となっている「旬のワード」をリアルタイム検索で探し出します。注意点として、一定の需要があるワードはすでに記事コンテンツとして出回っている場合が多く、上位表示達成やアクセスの取得が難しい可能性があります。
そこで狙うべきワードが「急上昇ワード」です。急激に話題が沸騰した急上昇ワードであれば、競合がまだ記事にしていない可能性が高く、上位表示を達成しやすくなります。こういった急上昇した旬のワード取得に常にアンテナを張っておきます。
2.検索キーワードの需要を調査する
上述「1.旬のワードをリアルタイム検索する」で取得したワードの需要を念の為調査します。記事を公開したあとも継続して検索されるキーワードであれば望ましいですが、トレンド記事は得てして一過性のものが多く、その後キーワードの需要がなくなる場合もあります。
もし需要が継続すると見込めるキーワードであると判断できた場合は、当該記事にテコ入れをして検索順位を落とさない施策を講じます。
3.関連キーワードを確認する
Googleトレンドの「リアルタイムの検索トレンド」には関連キーワードも表示されます。急上昇ワードと合わせて確認しておくことで、キーワードを派生させて関連記事も執筆ができます。
関連性の高い「関連記事」はユーザーの興味関心が高い場合が多く、現在話題となっていなくてもユーザーに「ついでにクリック」される可能性があります。そういった記事が多ければ多いほど、ユーザーのWebサイト回遊率やWebサイト滞在率も上りSEO効果も高くなります。
4.リアルタイム検索をリライトにも活用する
リアルタイム検索はリライトにも活用ができます。記事コンテンツは定期的にリライトを行いテコ入れしなければ、検索順位が自然と下がっていってしまいます。しかしながら、膨大な記事コンテンツの量を前にどの記事をどのタイミングでリライトしてよいか判断しかねることもあります。
そういった場合はリアルタイム検索を活用してリライトのタイミングを判断します。例えばGoogleトレンドを使用し「検索需要がこれから高くなる」と判断できたキーワードの記事コンテンツからリライトを行っていきます。
検索需要が高くなる前に最新の状態にしておくことで、ユーザーに鮮度の高い記事コンテンツを提供できます。ユーザーの満足度を高めるためにも定期的にリライトを行い、常に記事コンテンツを最新の状態に保っておく必要があります。
関連記事:リライトってなに?SEO効果を高める手法を徹底解説!
SNSでの調べ方
リアルタイム検索はSNSでも調べることができます。主に活用するのは以下のSNSです。
● X
● Facebook
X
Xでは「虫眼鏡のアイコン=話題を検索」をクリックすることで、さまざまな旬なキーワードを表示できます。さらに「For you」「Trending」「News」「Sports」「Entertainment」の5つのカテゴリーに分かれており、属性ごとに話題になっているキーワードが入手できます。
またXのポストはYahooのリアルタイム検索でも表示されるようになっていますので、Yahooのリアルタイム検索を確認することでトレンドキーワードや人気ポストなどを把握することができます。そしてさらに、細かく以下のことも分かります。
● 期間別でポスト数の把握ができる
● ユーザーの感情も分かる
期間別でポスト数の把握ができる
6時間、24時間、7日、30日の期間別でポスト数の推移が確認できるため、こういった情報もマーケティング戦略に活用できます。
ユーザーの感情も分かる
投稿されたポストが現時点においてポジティブなものとなっているのか、ネガティブなものとなっているのか、といったことも上記期間別で把握できるようになっています。「感情の割合」といったユーザーの感情を円グラフで表したものが表示されており、これを確認することでユーザーの感情の変化を時間の流れとともに把握ができます。
Facebookもポストや投稿された動画の「いいね!」などを確認することで旬な話題を把握できます。また検索窓からキーワードを入力することでも旬な話題を入手できます。
しかしながらFacebookはXと異なり、時系列トップ表示が入力したキーワードに関するFacebookのページで、2番目以降は友だち登録している人の投稿、最後に全ユーザーに公開されている投稿となっています。
そういったシステム上のしくみから、トレンドの把握は限定的なものになります。それでもXの補助的な位置づけで確認するには十分有用ですので、合わせて確認するようにします。
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マーケティングに活用するには
実際にリアルタイム検索をどのようにマーケティングに活用するのか、その方法を解説します。
● ユーザーの興味関心ごとからコンテンツを作成する
● Web広告を最適化する
● 季節に応じたイベントを把握する
● Googleトレンドの使い方
● Yahooリアルタイム検索の使い方
ユーザーの興味関心ごとからコンテンツを作成する
例えば、リアルタイム検索に表示されているキーワードから記事コンテンツを作成することで、その時の話題に沿った旬な記事コンテンツをユーザーへお届けできます。
リアルタイム検索で表示されているキーワードは新しいワードも存在するため、検索エンジンでライバルがまだ比較的少ないブルーオーシャンのキーワードである場合も多々あります。ドメインパワーが強い場合は記事コンテンツが数時間程度で検索エンジンへインデックスされ、そのまますんなりと上位表示されることもあります。
またGoogleトレンドで中長期的なトレンドキーワードが発見できた場合はそのキーワードで記事コンテンツを作成することで、ライバルが多くてもじっくりと上位表示を目指すことができます。リアルタイム検索を利用すればこういった短期的、中長期的に有効な記事コンテンツを作成できます。
Web広告を出稿する
リスティング広告をはじめとしたWeb広告は、出稿してから配信されるまでのスピードが早いためリアルタイム検索と非常に相性が良いと言えます。
例えば、リアルタイム検索やGoogleトレンドなどで自社と親和性や関連性の高いキーワードを発見し、なおかつそのキーワードの注目度が高くこれから人気が出そうな傾向にある場合などは非常にチャンスとなります。
そういった場合はアクセス数がこれから高まることを予測して、いち早くそのキーワードで記事コンテンツを作成、出稿することで多くのアクセス数を稼げる可能性が高まります。リアルタイム検索やGoogleトレンドをこういったWeb広告に活用するのも有効なマーケティング施策のひとつです。
季節に応じたイベントを把握する
リアルタイム検索やGoogleトレンドでキーワードを追跡、蓄積していくことで季節ごとのイベントなども把握できるようになります。例えば代表的なのが1月はお正月、2月は節分、3月はひなまつり、といった具合にその月で注目されるイベントがあります。
ですがこういった代表的なイベントは誰でも知っているため、このままのキーワードを利用するとレッドオーシャンに記事コンテンツを投入することになります。そこで、さらにリアルタイム検索やGoogleトレンドを活用して細かいイベントを見つけ出していきます。
すると1月では「仕事始め」「七草がゆ」「電子メールの日」、2月では「恵方巻」「副業の日」「NISAの日」、3月では「ミニ保険の日」「カメラ発明記念日」「電卓の日」など、実にさまざまなキーワードが出てきます。
こういったライバルの少ないブルーオーシャンキーワード(マイナーキーワード)を自社の商品やサービスと結びつけて記事コンテンツを作成することで、ユーザーとの導線を作る方法もあります。
参考資料:【無料テンプレート】コンテンツマーケティング・カレンダーで更新スケジュール計画を立てよう
Googleトレンドの使い方
Googleトレンドの使い方を解説します。Googleトレンドはアカウントが必要ないためそのままGoogleトレンドのページに移動しツールを利用します。ページの検索窓に調べたいキーワードを入力し「調べる」をクリックするとそのキーワードの人気度の動向が折れ線グラフで時系列に表示されます。
絞り込み検索を行いたいときは画面上部より国や期間、カテゴリーなどを選択します。グラフ右端の最新の期間において、折れ線グラフが右上がりのときは検索したキーワードの人気がこれから高まる傾向にあります。逆に右下がりのときは検索したキーワードの人気が下火になりつつある傾向にあります。
Yahooリアルタイム検索の使い方
Yahooリアルタイム検索の使い方について解説します。Yahooリアルタイム検索はアカウントが必要ないためそのままYahooリアルタイム検索のページに移動しツールを利用します。トレンド一覧が表示されていますが、目的のキーワードがない場合は検索窓に打ち込んで検索します。
するとXのポストと同時にポスト数の推移と感情の割合が表示されます。ポスト数の推移においてグラフ右端のポスト数が右上がりのときは、検索したキーワードのポストがこれから増える傾向にあります。逆に右下がりのときは、検索したキーワードのポストが下火になりつつある傾向にあります。
まとめ
本記事では、リアルタイム検索について解説をしました。リアルタイム検索は、ユーザーの興味関心や、トレンドを知りたい場合に非常に有用です。Yahoo!リアルタイム検索、Googleトレンド、SNSなど、リアルタイム検索ができるツールは様々存在しますので、まずは自社が使いやすいものから試してみてはいかがでしょうか。