ProFutureマーケティングソリューション|マーケトランク

ProFutureマーケティングソリューションマーケトランクはリードジェネレーションを中心としたソリューションです。HRプロや経営プロを中心としたマーケティング、人事データを活用したDSP、SEOに強いコンテンツマーケティングなどのマーケティングソリューションと情報を提供しています。

リダイレクトとは?種類や設定方法、htaccessファイルの書き方

2025.4.25
読了まで約 21

「Webサイトをリニューアルしてドメインが変わった」「旧アドレスからリダイレクトをかけるように言われたけれど何のことかわからない」など、自社のWebサイトを運営していると、ときにはこんなケースも出てくるでしょう。

リダイレクトとは、自動的にページを別のページに転送させることを言います。今回は、このリダイレクトの意味や目的、種類、設定方法、.htaccessファイルの書き方などについて解説します。リダイレクト設定は、Webサイトの運用において重要な技術の一つであり、ユーザビリティの向上やSEO対策に大きく貢献します。

本記事では、リダイレクトの基本的な概念から実践的な設定方法まで、幅広く解説していきます。Webサイトの移転やリニューアル、URLの変更などを検討している方々にとって、有益な情報となるでしょう。リダイレクト設定を適切に行うことで、ユーザーの利便性を高め、検索エンジンからの評価を維持することができます。

目次

リダイレクトとは?

リダイレクトとは、Webサイト全体やページなどを新しいURLに変更したときに、自動的に新しいURLに転送させる仕組みのことです。リダイレクト設定を行うことで、ユーザーを適切に誘導し、スムーズなWebサイト運営を実現できます。

例えば、自社のWebサイトをリニューアルした際に、Webサイトのドメインを変更したとします。リニューアル前のページをブックマークやお気に入りに入れていたユーザーが、リニューアル後に、そのブックマークやお気に入りをたどってWebサイトにアクセスしたときに、リダイレクトがかかっていなければどうなるでしょうか。

通常は、「404ページ」という「お探しのページがみつかりません」という意味のページが表示されるため、ユーザーは「あれ?このサイト、なくなっちゃったのか」と思ってしまいます。実際にはリニューアルして新しいページに移ったのにもかかわらず、ブックマークしていたWebサイト自体がなくなったとユーザーに勘違いさせてしまう可能性があるのです。そのユーザーが自社にとって大事な顧客や見込み顧客だった場合は、顧客満足度を下げてしまったり、機会損失につながったりしてしまうでしょう。

リダイレクト設定を適切に行うことで、このような問題を回避し、ユーザーを新しいURLに誘導することができます。また、リダイレクトはSEO(検索エンジン最適化)の観点からも重要です。Webサイトリニューアル時には、適切なリダイレクト設定を行うことで、検索エンジンからの評価を維持し、SEOパフォーマンスを向上させることができます。

このように、リダイレクトはWebサイトの運営担当者にとって必要不可欠な知識であり、ユーザビリティの向上とSEO対策の両面で重要な役割を果たします。

関連記事
URL(ユーアールエル)とは!意味を正しく理解し初心者でも分かるように解説!
デッドリンクとは?原因やSEOへの影響を徹底解説

リダイレクトの目的

より詳しくリダイレクトについて確認していきましょう。リダイレクトの目的としては、主に下記が挙げられます。

● ユーザビリティの向上
● SEO対策

リダイレクトは、Webサイトのユーザー体験を向上させるとともに、検索エンジン最適化(SEO)の観点からも非常に重要な役割を果たします。

ユーザビリティの面では、Webサイトのリニューアルや移転の際に、古いURLから新しいURLへ自動的にユーザーを誘導することで、スムーズなアクセスを可能にします。これにより、ユーザーの混乱や不便を最小限に抑えることができます。

SEO対策の観点からは、リダイレクト設定によって、これまで構築してきた検索エンジンからの評価やランキングを新しいURLに引き継ぐことができます。適切なリダイレクト設定がなければ、長年かけて築いたSEO効果が失われる可能性があります。

また、リダイレクト設定は、一時的なサイトメンテナンスや期間限定キャンペーンページへの誘導など、様々な状況で活用できる柔軟な機能です。正しいリダイレクト設定を行うことで、Webサイトの運営効率を高め、ユーザーと検索エンジンの両方に配慮したサイト運営が可能となります。

ユーザビリティの向上

先ほどご紹介したように、Webサイトを利用するユーザーにとってみれば、リダイレクトが設定されていると非常に便利です。

自社のWebサイトのリニューアル時にサイトのURLを変更した場合、新しいサイトURLへとリダイレクトを設定しておけば、「あ、このWebサイトはリニューアルしたんだな」とユーザーに気づいてもらうことができ、自動的に誘導もできます。リダイレクト設定により、ユーザーは新しいURLを探す手間が省け、スムーズにサイトを利用できるようになります。

一方、Webサイトリニューアル後にリダイレクト設定がされておらず、旧Webサイトがすでに存在しないURLになっていた場合、ユーザーにアクセス自体を断念されたり、検索エンジンで検索し直すなどの手間をかけさせてしまったりするでしょう。さらに、ページ単位でのURL変更であれば、ユーザーはまたWebサイト内を回遊して同じコンテンツを探す必要が出てきます。

そのようなことになれば、ユーザーにストレスを与えてしまいますし、顧客であれば満足度を下げてしまいます。見込み客も競合サイトへと流れ、大きな機会損失になってしまうかもしれません。適切なリダイレクト設定は、ユーザーのストレスを軽減し、サイトの使いやすさを向上させる重要な要素です。

リダイレクトを設定しているかどうかによって、このような損失が起きる可能性があります。ユーザビリティの観点からして、リダイレクト設定は非常に重要と言えるのです。正しいリダイレクト設定を行うことで、ユーザーの利便性を高め、サイトの価値を維持することができるでしょう。

関連記事:マーケティングに重要な「ユーザビリティ」とは? 定義やポイントを徹底解説

SEO対策

リダイレクトは、SEO対策の観点からも重要です。

例えば、長年運用してきて、ある程度Googleでの検索順位が高いWebサイトがあったとします。そのWebサイトのリニューアルに伴ってURLを変更した際、適切なリダイレクト設定がされていないと、以下のような問題が生じる可能性があります。

Googleは、リニューアル後のWebサイトが以前に評価していたWebサイトを移転させたものだということを検知できず、新しいWebサイトをまったく新規のWebサイトとして認識してしまいます。その結果、古いWebサイトの評価は引き継がれず、これまで培ってきた検索エンジンからの評価がリセットされてしまうのです。

つまり、Googleであるキーワードを検索したとき、リニューアル前はそのWebサイトが上位表示されていたにもかかわらず、リニューアル後は上位表示されなくなってしまう可能性があります。これは、SEO対策の観点から見ると非常に大きな損失と言えるでしょう。

適切なリダイレクト設定を行うことで、このような問題を回避し、検索エンジンからの評価を維持することができます。特に301リダイレクトを使用することで、旧URLから新URLへのページ評価の引き継ぎが可能となり、SEOの観点からも効果的です。

このように、リダイレクトはユーザビリティの向上とともに、SEO対策にも大きく関係していることから、Webサイト運営において非常に重要な要素であると言えます。リダイレクト設定を適切に行うことで、ユーザー体験の向上と検索エンジンでの評価維持の両立が可能となるのです。

関連記事
SEOとは?SEO対策の基礎知識と具体的な方法を詳しく解説
SEOの基礎知識と重要性、UX向上との関連は?

リダイレクトが必要なタイミング

リダイレクト設定が必要となるタイミングは様々です。代表的なケースとしては、以下のような状況が挙げられます。

●Webサイトの移転やリニューアルに伴いURLを変更する場合
●ドメインを変更する際(例:企業名変更に伴うドメイン変更)
●PCサイトとスマートフォンサイトで異なるURLを使用している場合
●サイトメンテナンス中に一時的に別ページへ転送したい場合
●期間限定のキャンペーンページなどへ一定期間だけ転送する場合
●HTTPSへの移行(SSL化)を実施する際

これらの状況では、適切なリダイレクト設定を行うことで、ユーザビリティの向上やSEO対策の観点から大きなメリットが得られます。例えば、長年運用してきたWebサイトのURLを変更する際にリダイレクトを設定しないと、これまで培ってきた検索エンジンからの評価が失われてしまう可能性があります。

また、リダイレクト設定は顧客満足度の維持にも貢献します。ユーザーが古いURLでアクセスしても自動的に新しいページに転送されるため、「404エラー」などのストレスフルな体験を回避できます。特に重要な顧客や見込み客に対して、スムーズなサイト体験を提供することができるのです。

リダイレクト設定の必要性を適切に判断し、状況に応じて正しく実装することが、効果的なWebサイト運営には欠かせません。

サイト移転・リニューアルでURL変更をするとき

Webサイトを移転したり、リニューアルしたりする際にURLを変更するときは、リダイレクト設定は必須と言えます。特に、長年運用してきたWebサイトの場合、検索エンジンからの評価や、ユーザーからのブックマークなどが蓄積されています。このような資産を失わないためにも、適切なリダイレクト設定が重要です。

例えば、Google検索での順位が高いWebサイトをリニューアルする場合、リダイレクト設定をしないと、新しいURLのページが全く新規のWebサイトとして認識されてしまいます。その結果、これまで培ってきた検索エンジンからの評価がリセットされ、検索順位が大幅に下がる可能性があります。

また、ユーザビリティの観点からも、リダイレクト設定は欠かせません。ユーザーが古いURLでアクセスしてきた際に、自動的に新しいURLに転送されることで、スムーズな閲覧体験を提供できます。これにより、ユーザーの離脱を防ぎ、顧客満足度の維持・向上につながります。

リダイレクト設定を行う際は、301リダイレクト(恒久的なリダイレクト)を使用することが推奨されます。これにより、検索エンジンに対して「このページは完全に移転した」ということを明確に伝えることができ、SEO面でのメリットを最大限に活かすことができます。

サイトのドメインを変更する場合

「www」なしのWebサイトのURLに「www」をつけるときや、「http」から「https」に変更する場合、つまりSSL化を実施するときなどにもリダイレクトを行うことがあります。これらのドメイン変更時にリダイレクト設定を行うことで、ユーザーがスムーズに新しいURLにアクセスできるようになります。また、SEOの観点からも重要です。例えば、httpsへの移行時にリダイレクトを設定することで、セキュアな接続を優先する検索エンジンからの評価を維持できます。リダイレクト設定を適切に行うことで、ドメイン変更後もサイトへのアクセシビリティとSEO効果を保つことができるのです。

関連記事
www(ワールドワイドウェブ)とは! 意味や機能を解説します!
ドメインとは?ビジネスにおける独自ドメインの重要性を徹底解説

PCサイトとスマートフォンサイトのURLが異なる場合

スマートフォンユーザーがPCサイトにアクセスしたときに、自動的にスマートフォンサイトに転送させたいときなどにもリダイレクトは利用されています。レスポンシブデザインを採用していない場合、PCサイトとスマートフォンサイトで異なるURLを使用していることがあります。このような状況では、ユーザーのデバイスに応じて適切なサイトへリダイレクト設定を行うことで、最適な閲覧環境を提供できます。例えば、PCサイトのURLが「https://www.example.com」で、スマートフォンサイトのURLが「https://sp.example.com」の場合、スマートフォンからのアクセスを検知して自動的にスマートフォン用URLへリダイレクトさせることができます。これにより、ユーザーエクスペリエンスの向上とSEO対策の両立が可能となります。

サイトメンテナンスページへ一時的に転送したいとき

サーバーエラーなどの際に、一時的に「ただいまメンテナンス中です」などと記述したページへ転送したいときなどにもリダイレクト設定は利用されます。この場合、通常は302リダイレクトを使用します。メンテナンス中のページへのリダイレクト設定を行うことで、ユーザーに適切な情報を提供し、不要な混乱を避けることができます。また、リダイレクト設定により、SEOへの悪影響を最小限に抑えることも可能です。メンテナンス期間が終了したら、速やかにリダイレクト設定を解除し、通常のページ表示に戻すことが重要です。

期間限定キャンペーンページなどへ一定期間だけ転送したいとき

一週間程度など、期間限定のキャンペーンページへ一時的に転送したいときにもリダイレクト設定は有効です。例えば、新商品の発売を記念した特別セールページや、季節限定の特集コンテンツなどへユーザーを誘導する際にリダイレクトを活用できます。このようなケースでは、通常302リダイレクトを使用します。リダイレクト設定により、キャンペーン期間中は自動的に特設ページへ転送され、期間終了後は元のページに戻すことができるため、効果的なプロモーションが可能になります。ただし、リダイレクト設定の期間や転送先URLの管理には十分注意を払い、ユーザーエクスペリエンスを損なわないよう配慮することが重要です。

リダイレクトの種類

リダイレクトには、主に2つの分類方法があります。1つ目は「301リダイレクト」と「302リダイレクト」という分類で、これはリダイレクト設定の期間に基づいています。2つ目は「クライアントサイドリダイレクト」と「サーバーサイドリダイレクト」という分類で、これはリダイレクトの実行場所に基づいています。

「301リダイレクト」は恒久的なリダイレクト設定を意味し、Webサイトの移転やリニューアルなど、URLを永続的に変更する場合に使用します。一方、「302リダイレクト」は一時的なリダイレクト設定を指し、サイトメンテナンスや短期キャンペーンなど、一定期間のみURLを変更する場合に適しています。

「クライアントサイドリダイレクト」はブラウザ側で実行されるリダイレクトで、HTMLに転送先情報を記述する方法です。対して「サーバーサイドリダイレクト」はサーバー側で実行され、.htaccessファイルなどを使用して設定します。SEO対策の観点からは、Googleが推奨するサーバーサイドリダイレクトの使用が望ましいでしょう。

リダイレクト設定を行う際は、目的や期間、SEOへの影響などを考慮し、適切な種類のリダイレクトを選択することが重要です。特にWebサイトのリニューアルや移転時には、301リダイレクトを使用してサーバーサイドで設定することで、検索エンジンからの評価を維持しつつ、ユーザビリティの向上も図ることができます。

関連記事:サーバーとは何か?サーバー構築からサーバーエラーやサーバーダウンまで徹底解説

「301リダイレクト」と「302リダイレクト」

301リダイレクトや302リダイレクトは、リダイレクト設定を行う際に、どの程度の期間リダイレクトを継続するかを示すものです。これらの数字は、W3C(World Wide Web Consortium)が定めるステータスコードの一種であり、Webページの表示処理において重要な役割を果たします。

ブラウザがHTMLを表示する際、まず3桁の番号を受信してから処理を行います。300番台のステータスコードはリダイレクト(転送)を意味し、その中でも301と302が一般的に使用されます。リダイレクト設定においては、これらのステータスコードを適切に使い分けることが重要です。

リダイレクト設定を行う際は、恒久的な変更なのか一時的な変更なのかを慎重に判断し、適切なステータスコードを選択することが求められます。これにより、ユーザーエクスペリエンスの向上やSEO対策の効果的な実施につながります。

関連記事:HTMLとは?簡単なHTMLタグの基本からCSSの基礎まで初心者にもわかりやすく解説

301

301のステータスコードは「Moved Permanently」を意味します。これは、あるURLが新しいURLへと永久的、恒久的に変更されたことを表し、今後は新しいURLのみが使用されることを示します。リダイレクト設定において、301リダイレクトは非常に重要な役割を果たします。

例えば、Webサイトの移転やリニューアルでページのURLが変更された場合など、この先ずっとリダイレクトしたいという場合に使用されています。301リダイレクトを適切に設定することで、旧URLから新URLへのリンク先の変更を検索エンジンに正しく伝えることができます。これにより、SEO的な観点からも、これまで培ってきた検索エンジンからの評価を新URLに引き継ぐことが可能となります。

また、301リダイレクトはユーザビリティの向上にも寄与します。ユーザーが古いURLにアクセスしても、自動的に新しいURLにリダイレクトされるため、ユーザーの利便性を損なうことなく、スムーズにコンテンツにアクセスできるようになります。このように、301リダイレクトは長期的なWebサイト運営において、SEOとユーザー体験の両面で重要な役割を果たす設定と言えるでしょう。

例えば、Webサイトの移転やリニューアルでページのURLが変更された場合など、この先ずっとリダイレクトしたいという場合に使用されています。

302

302のステータスコードは「Found」を意味します。 これは、これまでのURLが一時的に別のURLへ転送されることを示します。リダイレクト先は一時的なURLであるため、リダイレクト前のURLは保持し続ける必要があります。

例えば、サーバーエラーで一時的にページが表示されなくなった際に、正常に表示できる別ページへリダイレクトさせたいときなど、およそ1~2週間の期間限定で使用されます。また、キャンペーンページへの一時的なリダイレクトや、サイトメンテナンス中の案内ページへの転送など、短期的な目的で302リダイレクトが活用されることがあります。

302リダイレクトを設定する際は、元のURLの重要性を検索エンジンに伝えるため、適切な期間のみ使用することが推奨されます。長期間にわたって302リダイレクトを使用し続けると、SEOの観点から望ましくない影響を及ぼす可能性があるため注意が必要です。

「301リダイレクト」と「302リダイレクト」は使い分けることが大切

上記をまとめると、301リダイレクトは「恒久的なリダイレクト」であり、302リダイレクトは「一時的なリダイレクト」ということになります。

ユーザーからしてみれば同じリダイレクトなので、その違いはよくわからないかも知れませんが、サーバーやブラウザ、検索エンジンにとっては非常に重要かつ大きな違いです。

301リダイレクトは「旧URLから新URLに完全に移転したこと」を、302リダイレクトは「再び旧URLに戻る可能性があること」を検索エンジンに伝えます。そのため、検索エンジンが検索結果を表示するときは、通常であれば、301リダイレクトなら新URLのページを表示し、302リダイレクトなら旧URLのページを表示することになります。

したがって、リニューアルなどの場合に302リダイレクトを使用してしまうと、新しいWebサイトがいつまで経っても検索結果に表示されないという事態も起こりうるので、この点は十分注意するようにしましょう。リダイレクト設定を行う際は、301と302の違いを理解し、適切に使い分けることが大切です。特に、恒久的な変更の場合は301リダイレクトを使用し、一時的な変更の場合は302リダイレクトを使用するという基本的なルールを守ることで、SEO対策の観点からも効果的なリダイレクト設定が可能となります。

「クライアントサイドリダイレクト」と「サーバーサイドリダイレクト」

先述の301リダイレクトには、「クライアントサイドリダイレクト」と「サーバーサイドリダイレクト」の2種類があります。それぞれ解説します。

● クライアントサイドリダイレクト
● サーバーサイドリダイレクト(HTTPリダイレクト)
● Googleはサーバーサイドリダイレクトの利用を推奨している

リダイレクト設定の方法によって、検索エンジンからの評価やユーザビリティに影響を与える可能性があるため、適切な選択が重要です。特にSEO対策を実施している場合は、リダイレクト設定の種類に注意を払う必要があります。クライアントサイドとサーバーサイドのリダイレクトは、それぞれ異なる特徴と利点があるため、目的や状況に応じて適切な方法を選択することが大切です。

クライアントサイドリダイレクト

クライアントサイドリダイレクトとは、HTMLに転送先の情報を記述する方法です。Googleなどで検索をしていると、下記のようなテキストとリンクが掲載されているページを見つけたことはないでしょうか。

「本サイトは、新サイトへ移転しました。5秒後に新サイトへ自動的に移ります。自動で転送されなければ、下記のURLをクリックしてください。」

これは、サーバーサイドではなく、クライアントサイドでリダイレクト設定がされているものと考えられます。クライアントサイドリダイレクトは、HTMLのmetaタグやJavaScriptを使用して実装されることが多く、ブラウザ側で処理が行われます。このタイプのリダイレクト設定は、サーバー側での設定変更が困難な場合や、一時的なリダイレクトを行いたい場合に便利です。ただし、SEO対策の観点からは、サーバーサイドリダイレクトの方が推奨されていることに注意が必要です。

サーバーサイドリダイレクト(HTTPリダイレクト)

サーバーサイドリダイレクトとは、その名の通り、サーバーにおいて設定するリダイレクト方法です。「.htaccess」というサーバー設定ファイルに適切な記述をおこない、サーバーにアップロードしてリダイレクトをかけます。

リダイレクト前のURLにアクセスすると、自動的にサーバーがリダイレクト先のURLを返すので、ユーザーは旧URLにアクセスすることはありません。旧URLにアクセスしても、すぐに新URLのページを閲覧できます。この方法は、SEO対策の観点からも効果的です。

サーバーサイドリダイレクトを使用すると、ページの評価が新URLに引き継がれやすくなります。また、クライアントサイドリダイレクトと比較して、ページの読み込み速度が向上する可能性があります。これらの利点から、多くのWebサイト運営者がサーバーサイドリダイレクトを選択しています。

Googleはサーバーサイドリダイレクトの利用を推奨している

クライアントサイドリダイレクトもサーバーサイドリダイレクトも、どちらもリダイレクトを設定する際に利用されるものですが、検索エンジンの代表格と言えるGoogleは、サーバーサイドリダイレクトの利用を推奨しています。理由は、クライアントサイドリダイレクトではページ評価が引き継がれないためです。場合によっては、リダイレクト前後のページがそれぞれ別ページとして検知されてしまう可能性があり、そうなると同じコンテンツを掲載するWebサイトが複数存在することになるため、結果として重複コンテンツとしてペナルティの対象となる恐れもあります。

このことから、SEO対策を実施している場合には、サーバーサイドリダイレクトを選択するのが得策と言えるでしょう。特に、恒久的なリダイレクト設定を行う際は、301リダイレクトを使用したサーバーサイドリダイレクトを実装することが重要です。これにより、検索エンジンに対して適切にリダイレクト情報を伝えることができ、SEOの観点からも最適なリダイレクト設定が可能となります。

関連記事:重複コンテンツとは?SEO対策に与える影響を徹底解説

サーバーサイドリダイレクトの設定方法:「.htaccess」ファイルを使う場合

サーバーサイドリダイレクトを設定する際、一般的なのが「.htaccess」というファイルをサーバーに置いて設定するという方法です。

.htaccessファイルを用いたリダイレクト設定は、SEO対策の観点からも重要です。正しくリダイレクト設定を行うことで、Webサイトのリニューアルや移転時に検索エンジンからの評価を引き継ぐことができます。

リダイレクト設定の手順は以下の通りです。
●テキストエディタを使用して.htaccessファイルを作成
●適切なリダイレクト設定を記述
●サーバーにファイルをアップロード
●適切なアクセス権限を設定

リダイレクト設定は、ページ単位、ディレクトリ単位、ドメイン単位など、様々なレベルで行うことができます。それぞれのケースに応じて、適切な記述方法を選択することが重要です。

なお、.htaccessファイルの設定ミスはサーバーエラーの原因となる可能性があるため、変更を加える際は十分に注意し、可能であればテスト環境で事前に動作確認を行うことをおすすめします。

「.htaccess」とは

.htaccessとは、サーバー上に置く設定ファイルのことで、リダイレクトの他にも、ルールに沿った記述をすることでさまざまな設定を行うことができます。このファイルは、Apacheウェブサーバーで使用される重要な設定ファイルです。

.htaccessファイルはテキストエディタを用いて作成します。リダイレクト設定を行う際は、規定の言語でそのための記述を行い、保存します。その後、サーバーにアップロードし、適切なアクセス権限を設定すれば操作は完了です。

.htaccessファイルを使用することで、SEO対策にも役立つ様々な設定が可能になります。例えば、URLの正規化やエラーページのカスタマイズ、キャッシュ制御などが行えます。ただし、.htaccessファイルの設定ミスはウェブサイト全体に影響を与える可能性があるため、編集する際は十分な注意が必要です。

ページ単位のリダイレクト

ページからページへ、例えば「http://www.●●.com/aaa.html」から「http://www.●●.com/bbb.html」に転送させる場合の記述方法をご紹介します。以下のようにリダイレクト設定を.htaccessファイルに記述することで、特定のページを別のページへリダイレクトさせることができます。

(赤文字部分を自社サイトに合わせて変更してください)

【コピー用】
RewriteEngine on
RewriteRule ^aaa.html$ http://www.●●.com/bbb.html [L,R=301]

この記述により、301リダイレクトが実行され、旧URLから新URLへ永続的にリダイレクトされます。SEO対策の観点からも、ページ単位のリダイレクト設定は重要です。ユーザーエクスペリエンスを向上させつつ、検索エンジンにも適切に情報を伝えることができるため、Webサイトのリニューアルや構造変更時には忘れずに設定しましょう。

ディレクトリ単位のリダイレクト

ディレクトリ単位でリダイレクトを設定する場合は、以下のような記述方法を用います。例えば、「http://www.●●.com/aaa/」から「http://www.●●.com/bbb/」にリダイレクト設定をする場合、.htaccessファイルに次のように記述します。

(赤文字部分を自社サイトに合わせて変更してください)

【コピー用】
RewriteEngine on
RewriteRule ^ccc(.*)$ /ddd$1 [L,R=301]

この記述により、「aaa」ディレクトリ内のすべてのファイルやサブディレクトリが「bbb」ディレクトリに対応するパスへとリダイレクトされます。リダイレクト設定は、Webサイトの構造変更や大規模なリニューアルの際に特に重要となります。適切なリダイレクト設定により、ユーザーエクスペリエンスを損なうことなく、SEO面でも悪影響を避けることができます。

ドメイン単位のリダイレクト

ドメインからドメインへ、例えば「https://www.●●.com/」から「https://www.◆◆.com」に転送する場合の記述方法

(赤文字部分を自社サイトに合わせて変更してください)

【コピー用】
RewriteEngine On
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^www.●●.com RewriteRule ^(.*) https://www.◆◆.com/$1 [R=301,L]

www有無のURL正規化をしたい場合

www有りから無しに、例えば「http://www.●●.jp」から「http://●●.jp」に正規化したい場合の記述方法

(赤文字部分を自社サイトに合わせて変更してください)

【コピー用】
RewriteEngine on
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^www.●●.jp$ RewriteRule ^(.*)$ http://●●.jp/$1 [R=301,L]

.htaccessファイルを使ってリダイレクト設定する際の注意点

.htaccessファイルを使ってリダイレクト設定する際の注意点としては、主に以下が挙げられます。

● リダイレクト先を適切に設定する必要がある
●  無限ループに注意する
●  デフォルトで記述されている文字列に気をつける
●  リダイレクト設定をする前にバックアップを取っておく

リダイレクト先を適切に設定する必要がある

.htaccessファイルを使ってリダイレクト設定するときは、リダイレクト先を適切に設定する必要があります。特に、Webサイト間のリダイレクトではなく、ページ単位でリダイレクトを指定する場合、しっかりと旧当該ページの内容が引き継がれている新ページのURLを設定しなくてはなりません。

ユーザーは新Webサイトのトップページに転送されると、当該ページを自分で探さなくてはならず、手間に感じてWebサイトを離脱してしまう可能性が高まります。そうならないためにも、ページ単位でリダイレクト先を指定する場合は適切なURLを指定する必要があります。

無限ループに注意する

リダイレクトは、設定を間違えると無限ループを引き起こしてしまう場合があります。

例えば「旧Webサイトから新Webサイトへ転送」「新Webサイトから旧Webサイトへ転送」といった2つの記述を行ってしまうと、転送先の新Webサイトでまた旧Webサイトへの転送が行われることになり、延々と転送を繰り返すことになります。新旧どちらのWebサイトも表示されないだけでなく、サーバーにも負荷がかかってしまうでしょう。

このような事態にならないためにも、記述ミスによる無限ループを発生させないように十分注意する必要があります。

デフォルトで記述されている文字列に気をつける

特にCMSにWordPress(ワードプレス)を使用している場合は、.htaccessファイルにあらかじめ記述されている文字列に気をつける必要があります。

これらの文字列に少しでも変更を加えたり、削除したりしてしまった場合は、Webサイトが正しく表示されなくなる可能性があります。具体的には「# BEGIN WordPress~# END WordPress」で囲まれている以下の部分となります。

# BEGIN WordPress
RewriteEngine On
RewriteBase /
RewriteRule ^index\.php$ ? [L] RewriteCond %{REQUEST_FILENAME} !-f
RewriteCond %{REQUEST_FILENAME} !-d
RewriteRule . /index.php [L] # END WordPress

リダイレクト処理コードと間違えて改変しないよう、十分注意しながら作業を行いましょう。

リダイレクト設定をする前にバックアップを取っておく

上述の説明からも分かる通り、リダイレクトを設定する前にはバックアップを取っておくことをおすすめします。

.htaccessの記述を改変して元に戻せなくなった場合、Webサイトも元の状態に戻らなくなる可能性があります。こういったときに「復元」から簡単に改変前の状態に戻せるようにしておくと安心です。

サーバーサイドリダイレクトの設定方法:WordPress(ワードプレス)の場合

WordPress(ワードプレス)でリダイレクトを設定する場合で、.htaccessファイルに変更を加えたくないときは、「Redirection」というプラグインを利用するのがおすすめです。

こちらのプラグインを利用すれば、転送元と転送先のURLを入力するだけで簡単にリダイレクト設定を行うことができます。また、リダイレクトに設定したURLは一覧として確認することもできます。

関連記事:WordPress(ワードプレス)とは?使ったことがない人に向けた超基本的な解説!

Redirectionの設定方法

1. WordPress(ワードプレス)にログインします

2. 管理画面左側「プラグイン」をクリックします

3. 画面上部「新規プラグインを追加」をクリックします

4. 「プラグインの検索」欄に「Redirection」と入力します

5. Redirectionのプラグインが表示されたら、「今すぐインストール」をクリックしてインストールします

6. 「有効化」ボタンが表示されるので、クリックして有効化します

7. プラグイン一覧に「Redirection」が追加されのるで、設定をクリックします

8. 「ソースURL(転送元URL)」「ターゲットURL(転送先URL)」をそれぞれ入力し、「セットアップを開始」をクリックします

9. 「基本セットアップ」のページに移動します

10. チェック項目が選択できるので、必要に応じて選択します(基本的にすべてチェックするのがおすすめです)

11. 「次へ」をクリックすると「REST API」のページに移動し、自動的に確認が行われます

12. 数秒後「REST API」に「良好」と表示されれば、正しく設定が行われています

13. 最後に「セットアップ完了」をクリックします

リダイレクト設定の際にやらないほうが良いこと

リダイレクト設定の際には、やらないほうが良いことがいくつかあります。とは言え、基本的にはケースバイケースではあり、絶対に避けるべきというものではありません。知識として一通り知っておくと、今後のWebサイト運営に役立つでしょう。

● HTMLの「meta refresh」によるリダイレクト
JavaScriptによるリダイレクト
● Cryptによるリダイレクト

HTMLの「meta refresh」によるリダイレクト

「meta refresh」という記述を使った転送設定方法があります。これは、クライアントサイドリダイレクト方法の一つです。

転送したいページのHTML内に記述をすることで、リダイレクト設定が可能になります。記述が簡単であるため、この方法は非常に楽と言えるでしょう。

しかし、先述の通り、このクライアントサイドリダイレクトの方法では、Googleの検索エンジンの評価を引き継げない可能性があるため、SEO対策の観点からは避けたほうが良いと言われています。

JavaScriptによるリダイレクト

JavaScriptというWebサイトに利用できるプログラミング言語を使用して、リダイレクトを行うこともできます。サーバーサイドリダイレクトは、サーバー環境によっては行えないことがありますが、その際の代替案としてこの方法がよく利用されています。

ただし、ユーザーがブラウザの設定でJavaScriptを無効化している場合、リダイレクトは行われないという点は十分注意しておく必要があります。

関連記事:JavaScriptとは!初心者でも分かる基本的な概念と仕組みを解説!

Cryptによるリダイレクト

Cryptによるリダイレクトとは、サイトを訪問してきたユーザー自身がリンクをクリックしてリダイレクト先へ移動するリダイレクト方式です。あらかじめWebページに転移している旨を通達しておき、リンクを貼り付けておきます。

非常に簡単に設定できる方法ですが、Googleはサーバー側で設定する301及び302リダイレクトを推奨しており、正式なリダイレクト方式として認識されない可能性があります。この方法を採用する場合は、あくまで一時的な処置として行うことをおすすめします。

リダイレクト設定後について

続いては、リダイレクトを設定した後の事項について、役に立つ情報をお届けします。

● リダイレクト設定ができているかをチェックするには
● どのくらいで検索エンジンに反映されるか
● 301リダイレクトはいつまで設定しておけばいいか

リダイレクト設定ができているかをチェックするには

リダイレクト設定後は、実際にブラウザでリダイレクトを設定したページにアクセスし、正しく転送されるかを確認しておきましょう。

また、リダイレクトが正しく行われているかなど、ステータスを確認することができるチェックツールを利用する方法もあります。Webサイト上でチェックできる無料のツールも多いため、使いやすいものを探してみると良いでしょう。

ここでは下記の3つのルールをご紹介します。

● ohotuku.jp
● Redirect Path
● Chromeのデベロッパーツール

ohotuku.jp

ohotuku.jp」は、SEOチェックができるツールを集めたWebサイトです。順位チェックツールやキーワード選定ツール、キーワード出現率チェックなどのツールがありますが、その中のひとつにリダイレクトチェックツールがあります。

このリダイレクトチェックツールでは、301リダイレクトが正しく動作しているかどうかを確認できます。使い方は非常に簡単で、URL入力欄にURLを入力し、「チェックする」ボタンをクリックするだけです。リダイレクト回数が表示され、リダイレクトされているかいないかが表示されます。

Redirect Path

Redirect Path」、はGoogle Chromeの拡張機能として提供されているものです。使い方は非常に簡単で、Google ChromeにRedirect Pathをインストールし、リダイレクト前のURLにアクセスするだけです。

リダイレクトのステータスコードを確認する場合は、ブラウザ右上のRedirect Pathアイコンを確認するとコードが表示されています。ここに想定したコードが表示されていれば正しくリダイレクトが行われています。もし想定していたコードと違うコードが返された場合、設定が間違っている可能性があります。

Chromeのデベロッパーツール

「Chromeのデベロッパーツール」は、上項目「Redirect Path」同様、Google Chromeを利用してリダイレクトの動作確認を行うツールです。ただし「Redirect Path」は拡張機能である一方で、デベロッパーツールはGoogle Chromeに標準で搭載されている機能となっています。

Google Chromeの標準機能ということもあり、非常に高機能でWebサイトのHTML構成などの情報も確認できます。デベロッパーツールの起動方法や動作確認を行う方法などについて解説します。

● Windowsでの起動方法
● Macintosh(Mac)での起動方法
● デベロッパーツールでリダイレクトの動作確認を行う手順

Windowsでの起動方法

Windowsでの起動方法は以下になります。

1. Google Chromeの右上にある「縦三点リーダー()」をクリックします
2. プルダウンメニューから「その他のツール」にオンマウスします
3. さらに表示されたプルダウンメニューから「デベロッパーツール」を選択します
4. デベロッパーツールが起動します

また「Ctrl」+「Shift」+「I」の同時押しや、「F12」キーからでも起動ができます。

Macintosh(Mac)での起動方法

Macintosh(Mac)での起動方法は以下となります。

1. Google Chromeの上部メニューから表示をクリックします
2. プルダウンメニューから「管理/開発」を選択します
3. プルダウンメニューから「デベロッパーツール」を選択します
4. デベロッパーツールが起動します

また「command」+「option」+「I」の同時押しでも起動ができます。

デベロッパーツールでリダイレクトの動作確認を行う手順

デベロッパーツールでリダイレクトの動作確認を行う手順は以下の通りとなります。

1. デベロッパーツールを起動します
2. 画面の中の「Network」タブを選択します
3. 「Network」タブの下辺りに表示されている「Preserve log」にチェックを入れます
4. 動作確認を行いたい旧WebサイトのURLにアクセスします
5. 画面の中ほど一覧となっている部分の最上部「Name」項目から、動作確認を行いたいURLを見つけて選択します
6. 右側に画面が表示されるので、上部の「Headers」タブを選択します
7. 「General」という項目の下にリダイレクトの動作状況が表示されます

どのくらいで検索エンジンに反映されるか

301リダイレクトの設定をすると、検索エンジンが正しく認識するまでどのくらいかかるのか、気になる人もいるでしょう。クロールの頻度によっても異なりますが、通常は数日から数週間ほどかかるのが一般的です。気長に待って、検索結果に表示されるかよく確認しましょう。

301リダイレクトはいつまで設定しておけばいいか

301リダイレクトは、恒久的なリダイレクト手法だとご紹介しました。設定後、いつまで設定し続ければいいのか疑問に思うこともあるかもしれません。

実際、検索エンジンに認識されるようになったら、「そろそろいいかな」と思い、301リダイレクトを解除したくなるかもしれません。

しかし、301リダイレクトを解除すると検索エンジンに新URLのほうを代わりにインデックスしてほしいという情報伝達がされなくなってしまうため、旧URLで培った検索エンジンの評価を失ってしまう恐れがあります。

よって、旧URLの評価を引き継ぎたい、ユーザーのアクセスがまだ旧URLにあるという限りは、リダイレクトを維持し続ける必要があるでしょう。

Googleの「リダイレクトの警告」と「不正なリダイレクト」について

Googleによる「リダイレクトの警告」のページを見かけることがあります。また、Google Search Console(サーチコンソール)を利用中に、「不正なリダイレクト」になっているというお知らせが来ることもあります。

リダイレクトに関して知識を深めるために、この2つについて念のため知っておきましょう。

● リダイレクトの警告
● 不正なリダイレクト

リダイレクトの警告

「リダイレクトの警告」とは、Googleの検索エンジンで検索をしている際、何らかのリンクをクリックしたときに現れることのある警告ページです。これは、Googleが意図的に出している警告です。

ユーザーがあるページに訪れた際に、転送先ページに危険が潜んでいる可能性があるリダイレクトが設定されていることが分かると、「リダイレクトの警告」というタイトルと共に、次のようなメッセージのページを表示します。

「表示中のページからhttp://www.●●.com/にリダイレクトしようとしています。このページにリダイレクトしないようにする場合は、前のページに戻ってください。」

http://www.●●.com/の部分は、ダミーURLとなります。実際は、ここに危険があると思われるリダイレクト先ページのURLが表示されます。

Googleはこうしたページを挟むことで、悪意を持って危険なページへ自動転送するページに、ユーザーがアクセスするのを防いでいるのです。

適切でないリダイレクトがされている可能性がある場合に、この警告を出すようにしているようです。特に、転送先のページが、マルウェア感染やハッキングなどの被害を受ける危険性がある場合と言われています。

もしユーザーとしてこのような警告ページに遭遇したら、転送先が適切かどうかを十分に確認してからアクセスするのをおすすめします。

しかし、この警告ページが出たからと言って、必ずしもすべてが悪意のあるリダイレクトとは限りません。問題ないはずのリダイレクトでも、この警告が出ることがあると言われています。

不正なリダイレクト

Googleは、Googleウェブマスター向けガイドラインに違反しているリダイレクトのことを「不正なリダイレクト」と呼んでいます。そしてSearch Consoleを利用している場合、Search Consoleのメッセージとして、“あなたのWebサイトのリダイレクトは、不正です”といった主旨のメッセージを受信することがあります。

Googleが定義する不正なリダイレクトとは、「検索エンジンには1つのコンテンツタイプが表示されるが、ユーザーはまったく違うコンテンツにリダイレクトされる」といったものや、「PCユーザーには通常のページが表示されるが、モバイルユーザーにはまったく別のスパムドメインにリダイレクトされる」といったものなどがあります。

こうしたリダイレクト手法は、人間のユーザーとGoogleの検索エンジンに異なるコンテンツを表示し、ユーザーが予期した場所とは別の場所にユーザーを移動させることができるものであるため、偽装行為に当たるとGoogleは述べています。

場合によっては、「JavaScript を使用したリダイレクト」が不正な行為に当たる場合もあるともGoogleは述べています。ただし、ユーザーのログイン後に内部ページにリダイレクトする場合は、JavaScript を使用しても問題ないとのことなので、ガイドラインを一読することをおすすめします。

またWebサイトの移転時には301 リダイレクトが最適とされていますが、Webサイトのサーバーにアクセスできないといった場合は、この目的で JavaScript によるリダイレクトを使用することは問題ないとしています。

関連記事:Googleサーチコンソールとは!初心者でも分かる使い方と2022年最新版の機能を紹介します!

「不正なリダイレクト」メッセージを受信したら?

不正なリダイレクトだというメッセージをSearch Consoleで受信することはまれだと言われていますが、もし受信した場合には、メッセージに沿って適切に対処すれば問題ありません。

対処法はケースバイケースになりますが、Googleが推奨しているサーバーサイドリダイレクトで301リダイレクトを設定すればおおむね問題ないと考えられます。

まとめ

◆リダイレクトとは、Webサイト全体やページなどを新しいURLに変更したときに、自動的に新しいURLに転送する仕組みのこと。

◆リダイレクトの主な目的は、ユーザビリティの向上とSEO対策である。

◆リダイレクトが必要なタイミングとしては、サイト移転・リニューアルでURLを変更するときや、サイトのドメインを変更する場合、PCサイトとスマートフォンサイトのURLが異なる場合、サイトメンテナンスページへ一時的に転送したいとき、期間限定キャンペーンページなどへ一定期間だけ転送したいときなどがある。

◆リダイレクトの種類には、「301リダイレクト」と「302リダイレクト」という分類や、「クライアントサイドリダイレクト」と「サーバーサイドリダイレクト」という分類がある。

◆リダイレクトをサーバーサイドリダイレクトで.htaccessファイルを使って設定する場合、「RewriteEngine On」などの言語を記述し、サーバーにアップロードする。

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

マーケトランク編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

マーケターが知りたい情報や、今、読むべき記事を発信。Webマーケティングの基礎知識から、知っておきたいトレンドニュース、実践に役立つSEO最新事例など詳しく紹介します。 さらに人事・採用分野で注目を集める「採用マーケティング」に関する情報もお届けします。 独自の視点で、読んだ後から使えるマーケティング全般の情報を発信します。

メルマガ会員登録で最新マーケティング情報やトレンド情報、
セミナーイベント情報をチェック!

メールマガジンのサンプルはこちら

リード獲得などBtoBマーケティングにお困りではありませんか?
マーケティング施策に関するお問い合わせはこちら

アクセスランキング

  • 2025.2.14

    X(Twitter)をブラウザ版で開くには?アプリにはない機能も解説

  • 2024.9.20

    Google画像検索のやり方!スマホ(iPhone・android)とPC別に解説

  • 2025.3.26

    キャッシュとは?初心者でも分かる仕組みやキャッシュクリア(削除)の方法

  • WEBマーケティングカテゴリの
    おすすめ記事

    マーケティングカテゴリの
    おすすめ記事

    SEOカテゴリの
    おすすめ記事

    おすすめ記事

    PAGE TOP
    閉じる
    2024.10.16

    マーケティング担当者必見!資料無料ダウンロード

    図解でわかる!Webマーケティングの仕事内容

    こんな方にオススメ!
    ・社内に詳しい人材がいないため何をしたらよいか分からない…
    ・Webマーケティングのどこから手を付けていいかわからない…

    マーケティングお役⽴ち資料資料ダウンロード