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戦略と戦術の違いとは?それぞれの意味や具体例、企業事例を紹介

2023.12.28
読了まで約 6

ビジネスの世界でよく使われる「戦略」という言葉ですが、多くの場合は「戦術」という言葉の意味も包括して使われています。しかし、マーケティングにおいて正しいプランを構築していくためには、戦略と戦術の違いを正しく理解しておくことが重要です。

そこで今回は、戦略と戦術の違いやそれぞれの意味、マーケティングにおける具体例を紹介します。

戦略と戦術の違い

戦略と戦術、どちらも目標を達成するための術策という意味で目的は一致していますが、その役割や活用場面は明確に異なります。

戦略は言わば「目的を達成または成功させるための大局的及び長期的な構想や指針」となり、
戦術は「戦略により決定された構想や指針に従い、実際の作戦を短期的かつ小規模なレベルで実行」となります。

つまり、戦略は長期目線、戦術が短期目線となり、例えるなら「戦略=マクロ」「戦術=ミクロ」という視点になります。

戦略とは

まず、戦略とは以下のように定義付けられています。

‘’①いくさのはかりごと。特に、戦いに勝つための大局的な方法や策略。戦術より上位の概念。
②ある目的を達成するために大局的に事を運ぶ方策。‘’
引用:コトバンク 戦略

もともとはいくさに勝利する術として、闘争における技術のことを戦略と言っていました。戦略の語源はギリシャ語「strategos」から派生したもので、その歴史は古く18世紀の末には軍事上の意味で広く戦略という言葉が使われていました。

そして以降、次第に軍事的な意味合いだけにとどまらず、闘争が伴うあらゆる場面において目的を達成する際の方策や策略のことを戦略と言うようになりました。

リチャード・P・ルメルトの著書「良い戦略、悪い戦略」では、「戦略とは、組織が前に進むにはどうしたらよいかを示すものである。戦略を立てるとは、組織にとって良いこと、好ましいことをどうやって実現するかを考えることである。」と記しています。

戦略の意味

では、戦略とはどういう意味なのでしょうか。戦略という言葉は、企業同士が闘争を繰り広げる市場においても当てはめることができ、ビジネスの現場でも頻繁に活用されています。

ことビジネスにおける戦略の意味とは、企業が大局的視野、長期目線において持続的に成長を遂げていくための指針や企業理念のことを指します。また、商品やサービスの開発など、個々の事業計画を立案する際にも戦略という言葉が用いられ、こういった場合にはその事業計画の方向性や計略などを指すことがあります。

戦略に必要なもの

戦略は、企業にとって最重要な課題や問題点に対して立てられるもので、日常業務で立てられる単なる目標とは異なるものです。したがって、最重要な課題や問題点に対して立てられる戦略を練るためには、調査、分析が必要になります。

戦略を立てる時には、まず現状を調査・分析して課題や問題点を洗い出し、課題や問題点を解決するためにはどのようなことをすればよいかという基本方針を決めていきます。さらに重要な点は、基本方針をどうやって実現するかといった行動にまで落とし込むことです。

戦略を基本方針までにとどめてしまうと、実行の伴わない机上の空論になる可能性が高まってしまいます。

関連記事:BtoB取引形態別の特徴を押さえたマーケティング戦略

戦術とは

戦術とは、戦略を達成するための具体的な手段を指します。戦略は方向性や実現への行動といった大まかなフローを示し、戦術によって、実務として具体化していくといったイメージです。

戦術は以下のように定義付けられています。

‘’①作戦および戦闘を最も効果的に遂行するための術策。「戦略」の下位の概念。戦法。
②ある目的を達成するために取る手段、方法。‘’
引用:コトバンク 戦術

戦術という言葉も、もともとは軍事上における戦闘技術を想定した言葉であり、各部隊の戦闘力を運用する術策として認識されてきました。そこからあらゆる方面へと派生し、競技をはじめ経済や経営、交渉など競争の分野においても広く戦術という言葉が用いられるようになりました。

戦術の意味

軍事上で言う戦術の意味は、戦略により決定された構想や指針に従い、実際の作戦を効果的かつ効率的に行うための短期的で小規模な術策とされています。これは軍事上での意味となりますが、こういった術策は市場においても見立てられており、ビジネスの現場においても戦術という言葉は頻繁に使われています。

こと企業における戦術の意味とは、商品やサービスの開発から販売に至るまで、個別事業レベルのプロジェクトを成功に導くための具体的な手段や方法となります。

戦術は戦略に含めて語られる

実際のビジネスにおいて戦術は戦略の中で語られることが多く、「この戦略の戦術は・・・」といった言い方はしません。しかしながら、メンバーの共通認識の中に、前述の戦略と戦術の概念は認識されている事が必要でしょう。認識が希薄な場合は、あえて戦略・戦術を明確化することも必要です。

戦略・作戦・戦術・戦法と説明するとわかりやすい

戦略と戦術の違いは、作戦と戦法を加えてピラミッドを書いてみるとわかりやすく説明できます。戦略を頂点に、作戦、戦術、戦法の順に4段の階層のピラミッドを書きます。

戦略:企業が進むべき方向
作戦:戦略を実現するためのプロジェクト
戦術:戦略を実現するためのプロジェクトを達成するための具体的な手段
戦法:現場での実務の方法、戦い方

戦略と戦術の具体例

戦略と戦術の具体例について、経営面とマーケティング面から解説いたします。

インターネットやITが目覚ましい勢いで進展し、ユーザーに浸透している現代では、Webメディアを活用したマーケティング戦略なしに企業の進展は難しいでしょう。

企業の業績や利益という側面でのマーケティング戦略とは、組織が業績や利益を上げるにはどうしたらよいかを示すもので、組織にとって良いこと、好ましいことをどうやって実現するかを考えることです。

● 経営における戦略と戦術
● マーケティングにおける戦略と戦術

経営における戦略と戦術

経営戦略は企業が大局的視野、長期目線において、経営目的を持続的に達成していくための方策全般を指します。いわゆる企業理念や経営理念、行動指針といった企業を運営していく上で基盤となる戦略です。一方で、経営戦術は経営戦略を成功させるための具体的な方法や手段となります。

経営戦略の一環として行われる個別事業レベルのプロジェクトに対し、「ヒト・モノ・カネ」といった経営資源をどのように配分し有効活用していくか、どのような基準を達成した地点で成功とするのか、など具体的な作戦を明確化していきます。

マーケティングにおける戦略と戦術

経営戦略や経営戦術が主に自社や自社従業員に対して行われる方策に対して、マーケティング戦略は「顧客=市場」に対して自社のどのような価値や強みを提供していくかを決定する方策です。

自社の持つ価値や強みを「誰に」「どのように」提供するかを、個別事業レベルのプロジェクトにおいて戦略を立案していきます。そして、マーケティング戦術はマーケティング戦略で決定した構想や指針に従い、具体的にどのように作戦を実施していくかを取り決めていきます。

例えば、

● どういった商品やサービスを開発し販売していくのか
● 宣伝にはマス広告を利用するのか、それともWeb広告を利用するのか
オウンドメディアを導入したらどのように運営していくのか

など、具体的な手段や方法を明確化していきます。

関連記事:アンゾフの成長マトリクスとは?「経営戦略の父」アンゾフの戦略フレームワークを解説

マーケティングにおける戦略と戦術の具体例

企業運営において販売などの業績を向上させて利益を上げていくためにはマーケティングが必要です。業績や利益という側面で考えると、企業にとってマーケティングを考えることは戦略を立てることそのものであると言えるでしょう。

一般的に業績や利益という側面での戦略は「マーケティング戦略」という言い回しが定着しています。マーケティング戦略を練る際に重要なのが、セグメンテーション(市場の細分化)です。詳しくは下記コラムをご覧ください。

関連記事:マーケティング戦略の基本「セグメンテーション(市場の細分化)」とは?

マーケティング戦略の具体例

マーケティング戦略の具体例としては次の2点があります。

● 見込客を増やす
● 見込み客を販売実績につなげる

マーケティング戦略では、見込み客(市場)にどのようにアプローチしていくかを具体的に決定する実行戦略を策定します。詳しくは下記コラムをご覧ください。

関連記事:マーケティングミックス(4P)とは?マーケティング実行戦略の基本を学ぶ

マーケティング戦術の具体例

「見込客を増やす」「見込み客を販売実績につなげる」というマーケティング戦略を達成すための具体的な手段として、活用する戦術の一つには「Webメディア」が挙げられます。

見込客を増やすためには、Webメディアの構造面の最適化、コンテンツの充実、スマートフォン対策などのSEO施策や、リスティング広告、リターゲティング広告、SNS広告などの運用型広告などを採用していく必要があります。

見込み客を販売実績につなげるには、的確で継続的なアプローチと見込客との継続的なコミュニケーションが必要になります。Webメディアを戦術とする利点は、メール配信などを使って継続的なアクションを起こすことが可能な点です。

Webメディア戦術を効率的に運用するために

Webメディア戦術を効率的に運用するためには、専門会社の提案を採用するのも良いアイデアです。

弊社が運営する「HRプロ」では、大勢の見込み顧客が段階を追って自社の製品・サービスの購入へと絞り込まれていくプロセスをファネル(漏斗)と呼ばれるモデルで図式化し、各段階に最適なアプローチを、数値を管理しながら実施しています。

さらに、HRプロではメール配信のためのシステムを活用し、多大な効果を上げることに成功しています。Webメディアを戦術としたマーケット戦略で成果を上げるヒントについての資料は、下記ページからダウンロードできますので、ぜひご活用ください。

関連記事:WEBメディア拡販 マーケティング事例紹介『HRマーケティング読本』

戦略と戦術の企業事例

以下では、戦略と戦術を上手く取り入れて成功した企業の事例を紹介いたします。

● サイゼリアの事例
● 無印良品の事例
● しまむらの事例

サイゼリアの事例

低価格イタリアンを提供するチェーン店サイゼリアは、競合他社よりも圧倒的に低価格の商品群を提供し続けられたことにより成功できた企業です。競合他社よりも圧倒的に低いコストを実現することによって、競争優位を確立する戦略を「コストリーダーシップ戦略」と言います。

基本は原価を抑えることで商品の価格を下げ、利益率を上げます。サイゼリアは食材の原価を抑えるために農家や店舗と契約せず、自社農場を持つことで食材を確保しています。さらに、収穫できた食材の品質が低下しないように温度管理を徹底したコールドチェーンシステムを構築し、独自の流通ルートを確立しています。

こういった戦略が成功し、競合他社が追随できない自社の強みを生かしたサービスを提供できているのです。

無印良品の事例

ブランディング戦略で成功を収めた企業の一つに、無印良品があります。食品をはじめ日用雑貨や衣類など、低価格ながらも高品質のイメージを定着させたことで幅広い年齢層に支持されています。

無印良品が特に注力しているマーケティング戦術がコンセプト作りです。ここに無印良品のマーケティング戦術がほぼ集約されています。

「コンセプト9割、アクション1割」として、コンセプトに全体の9割の力を注いでいるのです。コンセプトを固めることにより、商品をぶらすことなく顧客へ提供できるという確信があったのでしょう。

こういった確固たるコンセプトを練り上げ、商品にぶれを生じさせない戦術が顧客を納得させ、ブランディング戦略を成功させています。

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しまむらの事例

衣類品チェーンストアであるしまむらは、特定の市場においてコスト的優位を生み出す「コスト集中戦略」によって成功している企業です。

しまむらは衣類品という特定の市場において、徹底したコスト管理を実現するために仕入れルートの確保や物流センターにおける業務効率化、さらにパート社員の比率を増加させるなどの施策を行いました。

このマーケティング戦術によって、経営コストを大幅に削減することに成功しました。このコスト集中戦略によって、令和2年~3年度の国内売上高は業界第2位と躍進を続けています。

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まとめ

◆ 戦略とは、組織が前に進むにはどうしたらよいかを示すもの

◆ 戦術とは、戦略を達成すための具体的な手段。

◆ マーケティング戦略とは、組織が業績や利益を上げるのにはどうしたらよいかを示すもの

◆ マーケティング戦略の具体例は「見込客を増やす」「見込み客を販売実績につなげる」の2点がある

◆ マーケティング戦略を達成すための具体的な手段として活用する戦術が「Webメディア」

◆ Webメディア戦術を効率的に運用するために専門会社の提案を採用するのも良いアイデア

監修者

古宮 大志

古宮 大志

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長
大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

執筆者

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