自身への評価を検索するエゴサーチ。企業が自社への評価を確かめるために行うこともあります。自分が勤めている、あるいは経営している企業のことだけでなく、自分自身の影響力や評判をリサーチしたいけれど、やり方がわからないとお困りではありませんか。
自身の評価をネットで検索する行為をエゴサーチ(以下、エゴサ)といいます。エゴサについて理解しておけば、他者からの評価も調べられるでしょう。
この記事では、エゴサとは何かを詳しく解説します。エゴサのやり方やメリット・デメリット、悪質な評価への対処法についても紹介するので、インターネットを活用して正確な情報を得たい方は参考にしてください。
目次
エゴサーチ(エゴサ)とは
エゴサーチという言葉を耳にしたことはあるけれど、具体的な内容がわからないという方も多いでしょう。ここでは、エゴサーチとは何かを解説します。
エゴサーチは、自身や自社に関する情報をインターネット上で検索する行為を指します。個人の場合は自分の名前や活動、企業の場合は会社名や商品・サービスなどをキーワードとして、様々な検索エンジンやSNSで調べることを意味します。
この行為は単なる好奇心からではなく、自己や自社の評判、影響力、認知度などを客観的に把握するために行われることが多いです。特に近年では、企業のマーケティング戦略や危機管理の一環として、エゴサーチが重要視されるようになってきました。
エゴサーチを行うことで、自身や自社に対する世間の評価やフィードバックを直接知ることができ、それらの情報を基に改善や対策を講じることが可能となります。また、潜在的な問題や課題を早期に発見し、対応することで、ブランドイメージの維持や向上にも繋がります。
自己評価を検索すること
エゴサーチとは、自身への評価を検索することです。個人の場合は自身の情報、企業の場合は自社の評価や影響力などをリサーチするために行われます。エゴサをするのは芸能人やインフルエンサーなどの知名度を持つ人が多い一方で、企業が自社への評価を確かめるために行うことも増えています。
この行為は、インターネット上で自分や自社に関する情報を収集し、分析することを目的としています。検索エンジンやSNSなどを活用して、ネット上での評判や言及を確認することができます。エゴサーチを通じて、自身や自社のイメージ、製品やサービスへの反応、競合他社との比較など、多岐にわたる情報を得ることが可能です。
対義語はパブリックサーチ
対義語であるパブリックサーチ(以下、パブサ)とは、自身・自社ではなく、他人・他社を検索することを指します。個人であれば自身と共通点のある他人を検索する、企業であれば同業他社が提供する商品やサービスを検索することをパブサといいます。エゴサとパブサは言葉が似ていますが、検索する対象が大きく異なると覚えておきましょう。パブサは市場調査や競合分析にも活用され、自社の位置づけを把握するのに役立ちます。
企業にとってのエゴサ
以前まで、エゴサーチは主に個人が自己評価を確認するためのネガティブな行動と認識されていました。しかし、現在では企業が自社の情報を収集する目的でエゴサーチを実施することが増えており、その結果としてエゴサーチに対するネガティブな印象は薄れつつあります。
企業がエゴサーチを行う主な目的は、自社や商品・サービスに関する評判や意見を把握することです。これにより、顧客の声を直接聞くことができ、市場動向や競合他社との比較など、貴重な情報を得ることができます。また、潜在的な問題や改善点を早期に発見し、迅速に対応することで、企業イメージの向上や顧客満足度の改善につながる可能性があります。
エゴサーチは、企業にとって効果的なマーケティングツールの一つとして認識されつつあります。特に、ソーシャルメディアの普及により、顧客の声がリアルタイムで発信される現代において、エゴサーチの重要性は一層高まっています。
マーケティングや広報の一環
企業はマーケティングや広報の一環としてエゴサを行います。企業が直接アンケートを取り、ユーザーの声を聞くこともあります。しかし、企業直々のアンケートだと、ユーザーが回答時に遠慮してしまうかもしれません。本当は気になっていることを言えず、プラスの声だけが反映される恐れもあります。
インターネットやSNSは匿名で意見を投稿できる場なので、企業への配慮をすることなく、本音を率直に伝えられます。ユーザーのリアルな声が集まる場でエゴサをすることで、自社に何が足りないかを把握できるでしょう。いい点と悪い点どちらも収集すれば、マーケティング戦略の策定に活用できます。
ソーシャルリスニングの観点
インターネットやSNSでエゴサをすると、思わぬ発見があるかもしれません。商品やサービスは、ターゲット層を絞って生産・提供されます。エゴサをすればターゲット層からのリアルな声を確認できるでしょう。
しかし、なかにはターゲット層ではないユーザーからの声もあります。想定外の方法で活用されることもあるため、今後のマーケティングにも生かせるでしょう。ユーザーの声を活用した戦略で、売上の向上を狙えるかもしれません。
エゴサは、企業が自社や製品に関する情報を収集し、分析するための重要なツールです。これにより、市場動向や消費者ニーズの変化をリアルタイムで把握することができます。また、競合他社の動向や業界全体のトレンドを捉えることも可能になります。
このような情報収集は、製品開発やマーケティング戦略の立案に役立つだけでなく、顧客サービスの向上にも貢献します。ユーザーの不満や要望を早期に察知し、迅速に対応することで、顧客満足度を高めることができるのです。
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エゴサのメリット
エゴサを実施している企業は着実に増加しており、未だ取り組んでいない企業にとっては導入を検討する価値があります。エゴサはマーケティング戦略立案のための情報収集だけでなく、多岐にわたる利点があります。特に、自社ブランドや製品・サービスに関する市場の反応をリアルタイムで把握できる点は、ビジネス展開において非常に有用です。また、競合他社の動向や業界トレンドを追跡する上でも効果的なツールとなります。本セクションでは、エゴサがもたらす主要なメリットについて詳しく解説します。これらのメリットを理解することで、エゴサを効果的に活用し、企業の成長戦略に組み込むことができるでしょう。
認知度のリサーチになる
自社や展開する商品名などをエゴサすることで、ユーザーからの認知度を確かめられます。インターネットやSNSの投稿者を特定するのは難しいですが、投稿日時や投稿件数などから、マーケティング戦略に生かせるデータを取得できます。
たとえば、検索キーワードを含む投稿が毎日行われている場合は、ユーザーからの関心を集めているといえるでしょう。反対に、投稿件数が少なく、ヒットする投稿日時の間隔があいている場合は、認知度が低い可能性があります。
このような情報を基に、アピールする対象層の見直しや宣伝方法の改善などを行うことができます。特に、売れ行きが芳しくない商品やサービスについては、積極的にエゴサを実施することで、現状把握と改善策の立案に役立てることができるでしょう。さらに、時系列での投稿傾向を分析することで、認知度の変化や、マーケティング施策の効果測定にも活用できます。
口コミ情報をチェックできる
自社の商品・サービスをエゴサすることで、ユーザーの生の声をチェックできる点も大きなメリットです。前述したように、インターネットやSNSは匿名で投稿できるため、ユーザーの正直な本音を確認できます。
いい点はもちろん、悪い点も指摘してくれるので、口コミ内容を商品・サービスに生かせます。なかには商品やサービスにこのような機能が欲しいという貴重な意見もあるので、新商品の開発やサービスの改善など、さまざまな部分に役立てられるでしょう。
また、ユーザーの声を直接聞くことで、予想外の使い方や活用方法が見つかることもあります。これらの情報は、マーケティング戦略の立案や商品開発のアイデア源として非常に価値があります。さらに、競合他社との比較や業界トレンドの把握にも役立つため、市場における自社の位置づけを客観的に評価する機会にもなります。
低コストで調査ができる
エゴサは他の調査方法と比較して、低コストでユーザーの声を収集できる点が大きな魅力です。従来の商品やサービスに関するアンケート調査を実施する場合、多額の費用が必要となります。また、対面での調査を行う際も、高いコストがかかるにもかかわらず、必ずしも本音に近い情報が得られるとは限りません。
一方、エゴサはインターネットやSNSを活用してユーザーの声を検索するため、対面調査と比較すると費用を大幅に抑えることができます。特に、基本的なエゴサであれば、検索エンジンやSNSの無料機能を使用するだけで実施可能です。このように、リサーチにかかる費用を最小限に抑えられる点は、企業にとって非常に大きな利点となります。
さらに、エゴサは時間や場所の制約が少ないため、効率的に情報収集を行うことができます。これにより、人的リソースの節約にもつながり、総合的なコスト削減に貢献します。ただし、より詳細な分析や大規模なデータ収集が必要な場合は、専門的なツールや人材が必要となる可能性があることにも留意しましょう。
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炎上などリスクのもとをキャッチできる
炎上する可能性のある投稿をいち早く発見できる点も、エゴサのメリットです。ユーザーのなかには、炎上しそうな言葉を含む商品・サービスへの投稿を行う人もいます。そういった投稿が瞬く間に拡散されると、商品・サービスへの風評被害が広がる可能性があります。
エゴサを行うと、商品・サービスへのいい点と悪い点だけでなく、炎上する恐れのある投稿も早期に見つけられます。問題のある投稿を見つけた場合、速やかに対処することで、潜在的な風評被害を最小限に抑えることが可能です。
定期的なエゴサの実施により、企業は自社のオンライン上での評判を常にモニタリングできます。これにより、ブランドイメージを守り、顧客との良好な関係を維持することができるでしょう。また、炎上リスクの早期発見は、危機管理の観点からも非常に重要です。
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エゴサのデメリット
エゴサには、自社商品やサービスに寄せられるユーザーのリアルな本音を確認できる大きなメリットがありますが、注意しておきたいデメリットもあります。ここでデメリットを紹介するので、エゴサをする前に確認しておきましょう。
ネガティブな情報が見つかる可能性がある
インターネットやSNSの口コミには、時として心無い投稿も含まれています。商品やサービスの改善点を指摘する建設的な意見であれば、今後の開発や改良に活かせる貴重な情報源となります。しかし、中には商品やサービスを過度に批判したり、根拠のない中傷を行ったりする投稿も存在します。
匿名性が高いオンライン空間では、実際の利用者以外からの批判的な意見も見受けられます。このような否定的な情報に接することで、担当者が精神的なダメージを受ける可能性があります。特に、企画や開発に尽力した商品やサービスが批判の対象となった場合、モチベーションの低下につながる恐れがあります。
エゴサを行う際は、こうしたネガティブな情報に遭遇する心の準備をしておくことが重要です。同時に、批判的な意見の中にも有益な指摘が含まれている可能性があるため、冷静に内容を精査し、建設的に受け止める姿勢が求められます。
目的の明確化と分析力が求められる
エゴサを実施する際には、明確な目的設定と的確な分析力が不可欠です。多様な意見に惑わされず、本来の目標を見失わないことが重要です。特に否定的な口コミは印象に残りやすく、新商品開発やサービス改善への意欲を削ぐ可能性があります。
エゴサを始める前に、以下の2点を明確にすることが推奨されます。
・エゴサの目的
・調査対象とする層
目的が曖昧だと、単なる検索作業に終始してしまう恐れがあります。また、商品やサービスのターゲット層以外からの意見は、必ずしも有用でない場合があります。そのため、ターゲット層を明確に定義し、その層からの意見に焦点を当てることが効果的です。
エゴサの結果を適切に解釈し、有益な情報を抽出するには、高度な分析力も求められます。単に肯定的・否定的な意見を集めるだけでなく、そこから具体的な改善点や新たな機会を見出す能力が必要です。
このように、エゴサを効果的に活用するには、目的の明確化と分析力の両方が求められます。これらを踏まえて実施することで、エゴサから得られる情報を最大限に活用し、企業の成長や改善につなげることが可能となります。
関連記事:ターゲティングとは?戦略的なターゲット設定の方法と成功例
専門知識と手間が必要になる
企業がエゴサを行う際には、専門知識・コスト・手間が必要となるというデメリットがあります。インターネットやSNS上には膨大な量の投稿が存在し、その中には肯定的な意見もあれば否定的なものもあります。これらの意見を適切に分析し、有益な情報を抽出するためには、高度な専門知識と経験が求められます。
すべての意見を鵜呑みにすることは現実的ではないため、重要な情報を選別する能力が不可欠です。この選別プロセスには、マーケティングや消費者心理学などの専門知識を持つ人材が必要となります。社内にそのような人材がいない場合、新たに採用するか、外部の専門家に依頼する必要があります。
また、効果的なエゴサを実施するためには、継続的かつ高頻度で行う必要があります。1人で対応できる情報量には限界があるため、複数の専門家を雇用することが望ましいでしょう。しかし、これは人件費の増加につながります。
さらに、収集した情報を適切に分析し、実際のビジネス戦略に反映させるためには、多くの時間と労力が必要です。この過程では、データの整理、分析、報告書の作成など、様々な作業が発生します。
これらの要因により、エゴサの実施には相当なリソースの投入が必要となります。企業の規模や予算によっては、エゴサーチ専門の会社に業務を委託することも検討に値するでしょう。このような外部委託は、専門知識と効率性を確保しつつ、社内リソースの最適化を図る上で有効な選択肢となる可能性があります。
エゴサをしないリスク
デメリットを見て、エゴサを躊躇してしまう方もいるでしょう。しかし、エゴサを実施しないことには、さまざまなリスクを伴います。ここでは、エゴサをしない場合に抱えるリスクを解説します。
エゴサを行わないことで、企業は重要な情報源を見逃してしまう可能性があります。インターネットやSNSは、ユーザーの生の声が集まる場所です。これらの声を無視することは、市場動向や顧客ニーズの把握に遅れをとることにつながりかねません。
また、エゴサを怠ると、自社や商品・サービスに関する否定的な評判や批判的なコメントに気づくのが遅れる恐れがあります。これらの問題に迅速に対応できないと、企業イメージの低下や顧客離れを招く可能性があります。
さらに、競合他社の動向や業界のトレンドを把握する機会も失ってしまいます。エゴサは自社だけでなく、業界全体の動きを理解するためにも重要なツールです。これらの情報を見逃すことで、市場における競争力が低下する恐れがあります。
ユーザーの生の声に気づけない
エゴサをせずにいると、ユーザーの生の声に気づけず、商品・サービスの売れ行きに影響を及ぼす可能性があります。インターネットやSNSにある投稿は、企業にとって貴重な情報源です。忖度なく投稿された声にはユーザーの本音が込められているので、いい商品やサービスを提供するには、これらの声をチェックすることが重要です。
たとえば、新商品を企画したとします。ターゲット層に合わせて開発し、市場に投入したとしても、実際の受け入れられ方は予想と異なることがあります。
エゴサをすることでユーザーの期待とのズレにいち早く気づき、商品やサービスに対し適切な改善策を講じることができます。これによりユーザーが望む商品・サービスを提供できるようになり、企業成長につながるでしょう。
また、エゴサを通じて得られる情報は、マーケティング戦略の立案や顧客満足度の向上にも大きく貢献します。ユーザーの声を継続的にモニタリングすることで、市場トレンドの変化や競合他社の動向も把握しやすくなります。このような情報は、事業展開や製品開発の方向性を決める上で非常に重要な指針となります。
炎上や風評被害のリスクをキャッチできない
エゴサをしなければ、炎上や風評被害のリスクをつかめず、世間に悪い印象を与えてしまいます。前述したように、ユーザーのなかには必要以上に商品やサービスをたたく人もいます。エゴサを怠ると、風評被害を引き起こす可能性のある投稿に気づかず、対処が遅れることになります。
たとえば、フォロワー数の多いユーザーが商品やサービスに関する投稿をしたとしましょう。インフルエンサーと呼ばれる人の投稿は瞬く間に拡散されます。いい評価であればプラスになるものの、悪い評価だと大きな被害につながるかもしれません。特に、SNSでの拡散は非常に速く、一度広まってしまうと収束させるのは困難です。
そのため、エゴサを定期的に行い、潜在的なリスクを早期に発見することが重要です。問題のある投稿を見つけた場合は、迅速に対応策を講じることで、被害を最小限に抑えることができます。また、エゴサを通じて得られた情報を基に、危機管理体制を整えることも可能です。これにより、将来的な炎上リスクの軽減にもつながるでしょう。
自社商品・サービスをひどく中傷する内容、または利用する意欲を失わせる投稿が拡散されれば、売上も減少します。商品やサービスだけでなく、企業ブランドへのマイナスイメージが固定化する可能性もあるため、早めに対処することが重要です。
高頻度でエゴサをすれば、炎上や風評被害を招く投稿をいち早く発見できます。悪質な投稿に対してすぐに対処できるので、炎上する前に問題を収束させられるでしょう。
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エゴサのやり方
商品やサービスに対するユーザーからの評価をリサーチしたいけれど、どのように調べればいいかわからない方も多いでしょう。ここでは、エゴサのやり方を詳しく解説します。インターネットの検索エンジン、SNSでのエゴサを紹介するので、流れを把握しておきましょう。
検索エンジン
まずは検索エンジンでエゴサをする流れから紹介します。
1. ウェブブラウザを開く
2. 検索部分に企業名・商品名・サービス名を入力する
3. 検索キーワードに関連する記事やブログをチェックする
商品やサービスに対する評判を調べたいときは、検索エンジンに名称を入力しましょう。1ページ目に関連するブログや記事などが表示されるので、ユーザーの声が掲載されていそうなサイトにアクセスし、情報を調べます。
検索する際は、2~3ページ目もあわせてチェックすることがおすすめです。複数のブログや記事にアクセスすることで、いい・悪い評価どちらも閲覧できます。
商品やサービスに関する自社運営のブログがあれば、そちらを除いて検索することも可能です。自社ブログを除きたい場合は、検索エンジンに「"ブログのURL" -site:ブログのURL」と入力することで、ブログを除いた検索結果が表示されます。
SNS
SNSで検索する場合は、サービスによってエゴサの方法が異なります。まずはXでエゴサをする流れを紹介します。
1. Xの虫眼鏡アイコンをタップ
2. 検索バーに商品やサービス名などを入力
商品名やサービスの名称を入力すれば、それを利用している、または気になっているユーザーの投稿が表示されます。実際に使っているユーザーの投稿をチェックすれば、商品やサービスに対するリアルな声を見られるでしょう。
商品やサービス名を入力しても求める投稿が表示されないときは、検索方法を変えることがおすすめです。
● 検索バーに“関連するキーワード”を入力する
● 関連するキーワードのハッシュタグを入力する
検索バーに“関連するキーワード”と入力すると、完全一致検索ができます。商品やサービスに対する投稿が多いときは、キーワードを引用符「“”」で囲むことで、フレーズが完全に一致した投稿を見つけやすくなります。
また、関連するキーワードのハッシュタグを検索することで、商品やサービスへの投稿を見つけられるかもしれません。ユーザーの中には、商品やサービスの画像を投稿して、名称を記載しない人もいます。ハッシュタグをつけていれば商品やサービスの投稿を見つけられるかもしれないので、検索してみましょう。
続いて、Instagramでエゴサをする流れを紹介します。
1. Instagramマイページから検索をタップ
2. 検索バーに商品名やサービス名を入力
Instagramでエゴサをするときは、ハッシュタグで検索することがおすすめです。Instagramには複数のハッシュタグが付けられた投稿が多くあります。ハッシュタグで検索すれば、自社の商品・サービス利用者の投稿が見つかりやすくなるでしょう。
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悪質な情報への対処
エゴサをしていれば、悪質な情報が書かれている投稿を目にすることもあるでしょう。そのままにしておくと炎上したり、風評被害によって商品・サービスの利用者が激減したりする恐れがあるので、早めに対処することが大切です。
ここでは、悪質な投稿を見つけた際にできる対処法を解説します。
証拠の保存
悪質なデマが書かれている、または根拠のない誹謗中傷が書かれた投稿を見つけたら、投稿のスクリーンショットを撮っておきましょう。悪質だと認められる投稿を見つけ、法的措置を取ろうとしても、証拠がなければ何もできません。
悪意ある投稿を指摘され、ユーザーが消してしまう恐れもあるので、見つけたらすぐに証拠として保存しておくことが大切です。スクショを撮る以外にも、ユーザーのページURLも記録しておくことで、該当するユーザーをすぐに調べられます。
ブログで悪質な情報を書き込んでいる場合は、こちらもスクショをしたうえでブログURLを保存しておきましょう。URLがあればすぐに調べられるので、後々役立ちます。
管理者へ報告
悪質なブログやSNSへの投稿の証拠を保存したら、次は管理者に報告しましょう。管理者にブログや投稿の削除を依頼し、悪質だと認められれば、炎上や風評被害を未然に防げます。
削除を求める際には、なぜ消したいのかを詳しく伝えましょう。自社のイメージを毀損してしまう、商品やサービスに対する根拠のない中傷など、明確な理由があれば管理者もブログや投稿を削除しやすくなります。
ただし、内容によっては削除依頼が却下される恐れもあるので注意が必要です。削除依頼が却下されたものの、このままでは炎上してしまう恐れがある場合は、開示請求や法的措置をとることがおすすめです。
開示請求や法的措置
インターネットのブログやSNSの投稿は匿名で行えるため、悪質な情報が投稿された場合には、開示請求をすることが大切です。開示請求とは、投稿者の氏名や住所などの個人情報を特定する手続きです。
インターネットでは匿名で発信できるからこそ、ユーザーはさまざまな内容を自由に投稿しますが、その中には根拠のない誹謗中傷も含まれることがあります。開示請求をされれば個人が特定されるため、ブログや投稿を削除する可能性が高まります。
ただし、すべてのケースで開示請求が認められるわけではありません。内容が悪質だと認められない、権利を侵害している内容だと言い難いと判断されれば、開示請求は認められず、個人を特定することはできません。
開示請求が認められない、またはすでに悪質な投稿によって損害を受けている場合は、法的措置を検討しましょう。法的措置には、民事訴訟による損害賠償請求や名誉棄損罪に関する刑事告訴などが含まれます。
悪質な投稿に対処する際は、まずは弁護士に相談することがおすすめです。開示請求の可否や法的措置をとるかどうかも相談に乗ってくれます。法律の専門家と話し合ったうえで、どのように対応するかを決めましょう。
関連記事:IPアドレスとは?種類や確認方法を解説
便利なツール例
エゴサをしたいけれど、専門の会社に依頼したり、人を雇ったりする余裕がない方は、ツールを活用することがおすすめです。ブログやSNSで発信されている内容を分析してマーケティングに生かしたり、ソーシャルリスニングツールを活用していい・悪い意見を効率よく見つけられたりできるでしょう。
ここでは、エゴサに活用できるソーシャルリスニングツールを紹介します。
ソーシャルリスニングツール
ソーシャルリスニングツールにはさまざまなものがあり、利用料金や特徴も多様です。ツール別の特徴を見てみましょう。
利用料金 | 特徴 | |
Google アラート | 無料 | Googleの検索エンジンと連携することで、指定したキーワードに関する最新情報をメールでお届け |
Brandwatch | 要問合せ | SNSやニュースサイトなどの豊富なデータソースから情報収集し、分析する |
Social Insight | ビジネス版とエンタープライズ版の2種類を用意。料金は要問合せ | 主要なSNSに投稿される口コミの分析だけでなく、SNSアカウントの運用もサポート |
XPro | 月額980円~ | 投稿のモニタリングができるX公式ツール。投稿のモニタリング以外にも高度な検索機能を使える |
ソーシャルリスニングツールは、SNSに特化したものもあれば、インターネットの検索エンジンと連携しているものもあります。Googleアラートは検索エンジンと連携することで、指定したキーワードに関する記事が配信されたタイミングでお知らせしてくれます。
すぐに情報を入手できるだけでなく、利用料金がかからないので、ぜひ活用してみてください。ほかのソーシャルリスニングツールはSNSに特化しており、数多くの投稿からユーザーのリアルな意見を分析し、まとめてくれます。
XProはXが公式に提供しているソーシャルモニタリングツールです。利用するにはX Premiumに加入しなければなりません。月額費用がかかるものの、エゴサに活用できる機能のほか、認証マークの付与や最大25,000文字の投稿、長尺の動画をアップロードすることなどができるようになります。
エゴサをする手間を大幅に省けるため、リサーチに人員を割けない企業におすすめです。問い合わせることで正確な料金を教えてくれるツールが多いので、気になるツールを見つけたら、まずは連絡してみましょう。特徴や料金を比較し、無理なく使い続けられるツールを選ぶことが大切です。
まとめ
エゴサとは、自身の影響力や世間から見た評判を検索することです。企業にとってのエゴサは、企業イメージ・展開する商品やサービスの評判などを検索するものです。企業がエゴサをすることで、展開する商品やサービスに寄せられるリアルな口コミを確認できます。
口コミのなかには悪質な投稿もあるので、炎上や風評被害を招く前に対応することが大切です。ただし、インターネットやSNSには膨大なデータがあるため、いい・悪い意見を見つけるのは大変です。エゴサにソーシャルリスニングツールを活用して、口コミを効率よく探しましょう。