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「アンバサダーマーケティング」とは? 概要や活用するメリットを徹底解説

2022.12.8
読了まで約 5

「アンバサダーマーケティング」について、詳しく知りたいと思っている方は多いのではないでしょうか?最近は多くの企業が、イメージキャラクターとして著名人を商品・企業のPRとして起用しているため、実は知らず知らずにアンバサダーマーケティングに触れているのです。

例えば、ネスカフェの「ネスカフェアンバサダー」。言葉を聞いたことがある方も多いと思いますが、ネスカフェは実際にアンバサダーマーケティングを成功させ、10万人のファンを獲得したと言われています。

このように大きな成果を得られる可能性を秘めたマーケティング手法の一つですが、単に著名人を起用して知名度を広げているだけではありません。むしろ、それだけではマーケティング施策として上手くいかないケースもあるでしょう。アンバサダーマーケティングには、知名度の獲得以外にも本当の狙いや施策としてのメリットがあるのです。そこで、この記事では以下のトピックについて解説します。

・アンバサダーとは?
・アンバサダーマーケティングのメリット4選
・アンバサダーマーケティングの注意点
・アンバサダーマーケティングを成功させる2つのポイント

この記事では、アンバサダーマーケティングとは何なのか、施策として実施する際のメリットや成功させるポイントについても解説します。アンバサダーマーケティングを自らの事業に取り入れたいと考えている方はぜひ参考にしてください。

アンバサダーとは?

アンバサダーとは、自社の製品や会社の熱狂的なファンのことで、ブログやinstagramといった代表的な各プラットフォームなど様々なSNSを通して積極的に商品をPRしてくれる著名人を指します。そのため、影響力を持った人を起用するよりも、自社に対して愛着がある著名人を起用するのがポイントです。

ここからは、アンバサダーを活用した具体的なマーケティングの概要について解説します。

アンバサダーマーケティングの概要

アンバサダーマーケティングでは、自社の商品や会社のファンを起用するため、高い熱量でPRしてくれます。そのため、質が高く口コミが広がりやすいのが特徴です。質の高い口コミが広がっていくと、見込み客に商品購入や宣伝といった具体的な行動を起こさせます。

このように、発信力を持った熱狂的なファンがPRすることで良い口コミが広がり、実際に行動に移させて購入させるのがアンバサダーマーケティングの概要です。

アンバサダーとインフルエンサーの違いは?

アンバサダーと似た言葉として、インフルエンサーがあります。どちらも影響力を持った人間という意味では同じですが、マーケティング手法になると全くの別物です。

アンバサダーマーケティングは、より質の高い口コミを拡大させることに重きを置いていますが、インフルエンサーマーケティングは認知の拡大やブランド力を向上させることが目的です。そのため、インフルエンサーマーケティングで起用するインフルエンサーは、会社や商品のファンであるかどうかよりも、影響力の大きさを軸に選びます。

一般的に、アンバサダーマーケティングは質の高い顧客の開拓に適しており、インフルエンサーマーケティングは新規顧客の開拓に適しているという違いがあります。

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アンバサダーマーケティングのメリット4選

アンバサダーマーケティングには主に4つのメリットがあります。メリットを理解することで、多くの企業がアンバサダーマーケティングを活用している理由が理解できるので、しっかり把握しておきましょう。

質の高いPRを行ってくれるユーザーが確保できる

熱量の高いアンバサダーを起用することで、質の高いPRが中長期的に続きます。また、それと同調して熱量が高いファンユーザーも、ハッシュタグをつけてSNSを発信する効果が見込めます。

このような温度感の高い情報発信は、今まで企業がPRしても届かなかった新しいユーザーの目に届くようになります。そして、また新たな質の高いファンが誕生していき、温度感の高いPRを行ってくれるユーザーが確保されるといった良いサイクルが生まれていきます。

低いコストで認知の拡大ができる

アンバサダーマーケティングは、実はコストがあまりかからないという魅力があります。一般的にインフルエンサーマーケティングは、「企業が設定するフォロワー単価×フォロワーの数」によって決まるため、平均費用は数十万から数百万円程度です。

しかし、アンバサダーマーケティングは基本的に、自社製品を無料プレゼントしたりイベントに招待したりなど、施策を実行するにあたって多額の費用がかかることはあまりありません。低コストで実施が可能ですが、PRの質の高さを保ち続けることができれば、数万人のファンが獲得できる可能性があります。

そのため、効果面で見るとインフルエンサーマーケティングと比べても遜色なく、費用は10分の1程度で済むことが多いため、費用対効果が高い施策と言えます。

有益なフィードバックを得られる

アンバサダーは熱狂的なファンでもあるので、常にユーザー目線の意見を発信してくれます。また、熱狂的なファンが多ければ商品アンケートやモニターも募りやすく、真剣に良い商品、良い会社にするためのフィードバックも得られるでしょう。

これは、会社として商品・サービスを提供する立場では気づかないことを教えてくれるというメリットになります。多くの企業が、無料やクーポンなどのメリットを提示してまでお客様からのフィードバックを得ていることを考えると、非常に価値が高い事だと言えるでしょう。

広告感が出にくい

アンバサダーマーケティングでは、広告感が出にくいというメリットがあります。特に現代人は常に広告を見て「押し売りされている感」を常に感じているため、広告に対して嫌悪感がある人も少なくありません。

ですが、アンバサダーマーケティングでは企業に言わされている感が少なく、個人的に「商品が良い」ということを伝えている口コミと認識されます。そのため、見ている人から嫌悪感を抱かれにくいのです。

他の広告では、多くの人は広告感を感じて閲覧しないことが多いですが、アンバサダーマーケティングでは目を止めて、口コミを読み込む割合が明らかに高いため、広告の効果も高くなります。

関連記事:アンバサダー(Ambassador)とは?押さえておきたいアンバサダーマーケティングの意味や事例を紹介

アンバサダーマーケティングの注意点

アンバサダーマーケティングは非常にメリットも多い反面、気を付けなければならない点もあります。メリットとデメリットの両面をしっかり把握した上で活用しましょう。

アンバサダーを見つけるのに手間がかかる

アンバサダーマーケティングの一番の要である、熱量の高い影響力を持ったファンを探すことに手間がかかる可能性があります。口コミを発信してくれていたり、SNSに投稿してくれていたりしていても、実際のところどれほどの熱量があるのかまでは把握が難しいです。

また、アンバサダーになると企業の顔にもなるため、会社がお客様に抱いてほしいイメージと一致しているのか、イメージを損ねないのか、といったことにも注意する必要があります。特にSNSを使っているアンバサダー候補であれば、何気ない投稿で炎上して企業のイメージを損ねかねないので、細心の注意を払いましょう。

また、投稿頻度も高すぎたり、低すぎたりすると、投稿を見ている人から広告であると認識されてしまうこともあります。企業が抱いているイメージと相違なく、事前に炎上を回避できるリスク管理能力があるかなど、条件を満たすアンバサダーを見つけるのには手間がかかります。

関連記事:ポリコレの意味とは?マーケ・広報・人事が企業活動で炎上しないためのポイントを解説

アンバサダーの熱が冷めてしまう恐れがある

せっかく質の高いアンバサダーを見つけても、企業がサポートを行わなかったり、頼りっぱなしになったりすると、アンバサダーの熱が冷めてしまう恐れがあります。特にアンバサダーマーケティングは、アンバサダーが機能して初めて設計した戦略が上手く回り出すため、アンバサダーの熱が冷めてしまうと成り立たなくなってしまいます。

アンバサダーもあくまで、自社商品やサービスの熱烈なファンであるユーザーだということを理解し、注意を払っておきましょう。このようなリスクを回避するために、アンバサダーを複数名起用する戦略を取っている企業もあるので、参考にしてください。

関連記事:「ファンマーケティング」とは?熱狂的なファンをつくるポイントを徹底解説

アンバサダーマーケティングを成功させる2つのポイント

アンバサダーマーケティングは、ポイントを抑えて上手に行うことができれば非常に大きな力を発揮します。しかし、様々な影響を及ぼすマーケティング手法なだけに、ポイントを外すと原因を特定するまでに時間がかかります。成果を効果的に出すためにも、成功のポイントを押さえて実施するようにしましょう。

質の良いアンバサダーを見極める

アンバサダーマーケティングは、良くも悪くも質の良いアンバサダーを見極められるかどうかで結果が決まってきます。どれほど商品や会社のことを愛してくれているのか、ファンとしてどのくらい熱量が高いのか、見極めていくことが重要です。

例えば、アンバサダーのファンが人を誹謗中傷してしまうような態度であれば、周りからのイメージは悪くなり、新規参入するファンの数は減ってしまいます。「誹謗中傷するような人が応援している」という印象を持たれてしまい、その状態で商品のPRを行うと企業のイメージも当然悪くなる可能性があります。長期的に関係を続ける仲間を探すという認識を持って、慎重にアンバサダーを見極めましょう。

アンバサダーのモチベーションを高める工夫をする

アンバサダーマーケティングを成功させるためには、アンバサダーのモチベーション維持は最重要課題です。特にアンバサダーマーケティングはインフルエンサーマーケティングと違い、時間をかけて質の高い口コミの連鎖を作り、熱狂的なファンを作るためどうしても時間がかかります。

しかし、アンバサダーも人間ですので必ず飽きは訪れるでしょう。その際に新たなキャンペーンやプロトタイプを提供したり、新たなアンバサダーを呼んでコラボを行ったりするなど、商品や会社に魅力を感じ続けてもらう工夫をしなければなりません。

関連記事:企業が取り組むSNSマーケティングとは?SNSマーケティングを強化する企業が増加(株式会社タナベ経営調べ)

まとめ

アンバサダーマーケティングは、良くも悪くもアンバサダーに命運がかかっているマーケティング手法です。ですが、良いアンバサダーを選ぶことができれば、企業のブランドイメージや売上の向上など、様々な面で大きなメリットを享受できます。

実際に行う際は、中長期的に関係を築ける仲間を探す気持ちを持ち、慎重にアンバサダーを見極めることが大切です。今回ご紹介したポイントや特徴をしっかり理解して、自らの事業に取り入れたいと考えている方はぜひ参考にしてください。

関連記事:インフルエンサーの有名人活用手法をご紹介!BtoB領域でうまい活用方法とは!

監修者

古宮 大志(こみや だいし)

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長

大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

執筆者

『MarkeTRUNK』編集部(マーケトランクへんしゅうぶ)

マーケターが知りたい情報や、今、読むべき記事を発信。Webマーケティングの基礎知識から、知っておきたいトレンドニュース、実践に役立つSEO最新事例など詳しく紹介します。 さらに人事・採用分野で注目を集める「採用マーケティング」に関する情報もお届けします。 独自の視点で、読んだ後から使えるマーケティング全般の情報を発信します。

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