「SNSを活用したいが、社内のリソースが足りない」「どのSNS運用代行会社に依頼すればいいのか判断がつかない」――このような悩みを抱えるマーケティング担当者は少なくないでしょう。
SNSは認知拡大、ファン獲得、売上の向上に不可欠な集客チャネルです。しかし、アクセスやフォロワー増加などの成果を出すには、戦略設計から投稿作成、効果測定、改善まで継続的的な取り組みが求められ、専門性と工数の両方が必要です。
そこで本記事では、数ある代行会社の中から、実績・対応力・コストパフォーマンスに優れた8社を厳選して紹介します。さらに、費用の目安や選定時のポイントについても詳しく解説。SNS運用代行会社選びの参考にしてください。
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目次
SNS運用代行会社とは
SNS運用代行会社とは、企業の代わりにSNSの戦略立案やコンテンツ制作、投稿、分析といった業務を担う外部の専門企業のことです。Twitter(現X)やInstagram、TikTok、Facebook、LinkedInなど、各SNSプラットフォームに精通した専門チームが、豊富な経験に基づいた戦略のもと発信活動を行います。
「自社でSNSを活用しているが成果が出ない」「更新が滞りがち」「担当者がSNSに不慣れでノウハウが蓄積されない」といった課題に対し、SNS運用代行は有効な解決策となります。専門家による戦略設計、KPI設定、投稿・クリエイティブ制作、効果検証までを任せることで、属人化を避け、成果につながる運用が可能です。
単なる外注先ではなく、SNSを事業成果に結びつけるためのオンラインマーケティングおよび集客パートナーとして活用することで、企業のマーケティング戦略を強化できるでしょう。
関連記事:SNSとは?2025年版の最新一覧:種類・特徴・目的別に徹底比較
SNS運用代行会社に依頼できる仕事
SNS運用代行会社に依頼できる業務は多岐にわたりますが、主に「戦略」「制作」「運用」「分析」の4フェーズに分けられます。
それぞれの業務はSNSマーケティング全体の成果に直結するため、自社の目的や体制に応じて、依頼範囲を検討することが重要です。
以下に運用代行会社に依頼できる主な業務をまとめました。
カテゴリ | 主な業務 | 難易度/価値 |
戦略設計 | 目的・ターゲット・KPI設計 | ★★★★★(最重要) |
コンテンツ企画 | 投稿テーマ・企画カレンダー | ★★★★☆ |
投稿作成・デザイン | ライティング・画像・動画制作 | ★★★☆☆ |
運用実務 | 投稿予約・アカウント管理 | ★★☆☆☆ |
ファン対応 | コメント返信・企画運用 | ★★★☆☆ |
効果測定 | レポート・改善提案 | ★★★★★(本質) |
SNS運用代行会社を活用するメリット
SNS運用代行会社を活用する主なメリットは以下の通りです。
社内リソースの不足を解消し、継続的な運用を実現できる
SNSアカウントの開設自体は無料でできるうえに簡単ですが、継続的な投稿とユーザーとの関係構築には、想像以上の手間と時間がかかります。企画、構成、原稿作成、画像編集、ハッシュタグ選定、予約投稿設定など、1投稿あたりの作業は多岐にわたり、これらを頻繁に行うとなると、担当者の負担は相当なものになります。
特に、少人数体制や他業務との兼任が多いマーケティング部門では、煩雑なSNS運用と他業務との両立は困難です。結果として投稿が途切れたり、内容が薄くなったりと、運用が形骸化してしまうケースも少なくありません。
そんな中で、SNS運用代行に投稿作成や予約管理といった時間のかかる作業を任せることで、担当者はコンテンツの承認や全体戦略の策定など、より本質的な業務に集中できます。これにより、SNS運用の継続性を無理なく確保し、成果につながる体制を構築することが可能です。
SNS運用を成功させるためには、自社の課題を明確にし、適切な代行会社を見つけることが重要です。
客観的な視点で運用できる
社内だけのSNS運用では、自社目線に偏りがちです。「良い反応が得られるだろう」と思った投稿が響かなかったり、逆に「地味だ」と感じた投稿が高い反応を得たりと、ユーザーとのギャップに気づきにくいことがあります。
代行会社は、第三者の客観的な視点でアカウントを評価し、ユーザー視点に基づいた改善策を提案します。他社事例やトレンド、季節の行事などを絡めたポストなど、これまで蓄積されたノウハウを活用し、自社では思いつかない施策に取り組むことが可能になります。
効率よく成果を出せる
SNS運用の最終的な目的は、インプレッションやフォロワー数の増加ではなく、問い合わせや商品購入、イベント申込といった具体的なアクション(コンバージョン)への橋渡しです。SNSは、企業の認知から行動へとつながる重要な集客チャネルとなり得ます。
しかし、日々の投稿制作に追われ、戦略的な設計や導線構築まで手が回らない企業も少なくありません。
代行会社は、広告、LP、セミナー、ホワイトペーパーなどの他チャネルとの連携を前提に、投稿の位置づけを考慮した運用を提案します。たとえば、Instagramで関心を持ったユーザーを資料ダウンロードページへ誘導したり、YouTubeの視聴者をセミナー申し込みに転換させたり、などの成果につながる導線設計が可能です。
属人化から脱却できる
SNS運用の属人化は多くの企業が抱える課題です。公式SNSアカウントが人気の企業でも、実は属人化のジレンマを抱えています。
SNS運用を特定の担当者に依存していると、その人物の退職や異動で運用が停止してしまうリスクがあり、感覚やセンスに頼った投稿では再現性がなく、過去の成功を再現することも困難です。
代行会社は、運用ノウハウを仕組みとして提供することで、属人化からの脱却を支援します。業務の一部を外部に委託することで、社内リソースの削減にもつながるでしょう。
また、投稿カレンダー、ツール設定、KPI設定、レポート分析、改善提案といった業務を標準化し、誰が見ても分かる状態で管理できる体制を構築するため、SNS運用が属人ではなく組織の資産として蓄積されます。
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代行会社との連携を通じて、社内メンバーにも自然とノウハウが蓄積され、将来的な内製化に向けた準備も段階的に進めることができます。
組織として継続的にSNSを活用するには、誰が担当しても一定の品質を保てる体制づくりが不可欠です。属人化を解消することは、SNSを中長期的なマーケティング資産として活用するための重要なステップと言えるでしょう。
▼属人化の防止については、こちらの記事を参考にしてください。
属人化とは!メリット、デメリット解消法や意味を解説します!
SNS運用代行会社を活用するデメリット
SNS運用代行会社の利用には多くのメリットがありますが、同時にデメリットも存在します。
単なる作業代行に終わる可能性
SNS運用代行を導入する際、投稿の継続そのものが目的化し、成果につながらない運用に陥ってしまうリスクがあります。
たとえば、毎月のレポートで「いいね数」や「インプレッション数」といった指標が並んでいても、それが資料請求や問い合わせ、採用応募といった具体的な事業成果につながっていなければ、投資対効果(ROI)は不明確なままです。
このように、表面的な成果だけに着目した運用では、改善のサイクルが回らず、単に投稿本数を消化するだけの状態になりがちです。特に、代行会社側に戦略設計の意識がない場合や、自社があらかじめゴールを定義していない場合、そのリスクはさらに高まります。
重要なのは、リードの質、商談化率、採用におけるエンゲージメントなど、本質的な成果と結びつけて運用を評価する視点です。
そのためにも、KPIやコンバージョンポイントを事前に明確化し、運用初期の段階からレポートに反映させることが重要です。さらに、定期的な振り返りと、施策ごとの因果関係を検証するプロセスを取り入れることで、成果の要因を把握できるようになります。
スピード感・柔軟性に欠ける場合がある
SNSの最大の特徴は、タイムリーに反応できるスピード感です。ユーザーの関心は常に変化しており、時事ネタやトレンド、季節感のある投稿などは、今この瞬間に発信することで最も高い効果を発揮します。
しかし、SNS運用を外部に委託している場合、企画・作成・確認・投稿といったプロセスに複数の関係者が関わるため、時間的なロスが発生しがちです。
とくにBtoC(企業が一般消費者に対して商品やサービスを提供するビジネスモデルのこと)企業では、SNSがリアルタイムでユーザーとつながる重要なチャネルであり、投稿鮮度は成果を左右します。タイミングを逃した投稿は、内容が良くても埋もれてしまい、機会損失につながることがあります。
こうした課題を防ぐためには、代行会社との間で速報対応ルールをあらかじめ決めておくことが重要です。具体的には、緊急時の簡易承認フローを設けたり、トレンド投稿用のテンプレートを用意したりすることで、スピード感を損なうことなく柔軟な対応が可能になります。
必要に応じて、投稿判断の裁量をある程度パートナー側に与える体制を構築することで、対応の速さと質を両立させることもできるでしょう。
属人化・依存状態になりやすい
SNS運用を外部に頼りすぎてしまうと、内製した場合と同様に属人化しやすく、依存状態に陥るリスクが生じます。
「運用は全部任せているので、社内では詳細を把握していない」「成果が出ていた担当者が異動してからパフォーマンスが低下した」といったケースはよく見られます。
SNS代行会社も人が運用する以上、担当者の知識や経験、センスによって投稿の質や改善提案の精度に差が出ます。担当者の退職や異動、契約終了などによって、ノウハウがリセットされてしまうリスクがあるのです。
さらに、完全に代行会社に任せきってしまうと、社内にSNSの知見がまったく残らず、いざ内製化をしようとしても、何から手をつけてよいか分からない状況になります。
このような状況を避けるためには、代行会社と定期的な情報共有を行い、社内でもレポートの読み解きや運用戦略の理解を深めることが重要です。また、担当者が変わっても運用品質を維持できるよう、投稿設計や運用ルールのマニュアル化を進めることも必要でしょう。
SNS運用代行会社の料金相場
SNS運用代行の料金は、依頼する業務の範囲や成果指標の設計レベルによって大きく変動します。単に投稿作成のみのプランから、戦略立案や効果測定を含むフルサポート型まで幅広く、月額数万円から数十万円までが相場とされています。
たとえば、「投稿作成のみ」のプランでは、画像とテキストの制作を中心に代行し、戦略設計や数値分析などは含まれません。この場合、費用は月額5万〜15万円程度が一般的です。自社で戦略が固まっており、実務部分だけを外注したい企業に向いています。
一方、「投稿+戦略設計」を含むプランでは、投稿内容の設計やカレンダー作成、KPI設定なども対応範囲に含まれます。料金の目安は月額15万〜30万円前後で、SNSを単なる広報ではなく、マーケティングチャネルとして活用したい企業に適しています。
以下はサービス範囲別の料金相場をまとめた表です。
サービス範囲 | 月額料金相場 | 特徴 |
投稿作成のみ | 5万~15万円 | 原稿と画像の作成のみ、戦略・分析なし |
投稿+戦略設計 | 15万~30万円 | 投稿内容の企画+運用体制の設計含む |
投稿+改善運用+レポート | 30万~50万円 | KPI設計、分析、改善提案まで含む |
いずれのプランを選ぶにしても、サービス内容と成果指標の範囲を明確に定義しておくことが重要です。同じ月額料金でも、代行企業によって提供される内容がまったく異なることもあるため、金額だけで判断せず、提案内容や実績などと照らし合わせながら検討しましょう。
【2025年最新版】おすすめのSNS運用代行会社8選
SNS運用を外部に委託する際は、自社の課題や目的に合ったパートナーを選ぶことが重要です。ここでは、実績・専門性・支援スタイルの異なる8社をピックアップし、それぞれの強みとおすすめポイントを簡潔に紹介します。
企業名 | 強み | 得意分野 | おすすめ対象企業 |
ガイアックス | SNS黎明期からの支援実績/戦略×コンテンツの両軸支援 | SNS全般 | 初めての運用代行・内製化を見据える企業 |
サイバー・バズ | インフルエンサーマーケティング×SNS運用 | Instagram、TikTok | 認知拡大・BtoC商材・若年層訴求 |
ライトアップ | 柔軟なプラン設計/炎上対策/Web制作との連携 | Facebook、X、Instagram、LINE | SNS初心者/部分外注したい企業 |
コムニコ | 2,600件超の実績/全媒体対応/エキスパート体制 | SNS全般 | 信頼性重視の中堅〜大手企業 |
ホットリンク | ULSSASメソッド/UGC活用/ビッグデータ分析 | X、Instagram、TikTok | 拡散型運用/自然流入強化したい企業 |
ニュートラルワークス | Web広告・SEO知見/ワンストップ支援 | Instagram、X、YouTube、TikTok | BtoB含む多業種/マーケ全体の見直し企業 |
pamxy(パンクシー) | SNS総フォロワー200万超/TikTok専門 | TikTok、YouTube、Instagram | Z世代向け/動画中心の認知拡大施策 |
ジソウ | SNS内製化支援/マニュアル・研修対応に強み | Instagram、X、LINE、YouTube | 自治体・BtoB企業/社内体制強化したい企業 |
株式会社ガイアックス
株式会社ガイアックスは、1999年創業の名証ネクスト上場企業です。SNS黎明期から多くの企業アカウントの運用支援を手がけてきた老舗SNSマーケティング企業で、長年の経験で培われた成功・失敗の知見を体系化し、独自の運用フレームワークを確立しています。
ビジネスゴールに紐づいた戦略設計とユーザー行動を踏まえたコンテンツ企画を両輪で支援し、運用から分析、改善までを一貫して担当します。SNSに関する深い知見を活かした積極的な情報発信実績も豊富で、堅実な成果と社内へのノウハウ蓄積を求める企業に適しています。
ちなみに、自立分散型組織についての電子書籍「DAOのキホン」を著したり、DAO関連イベントなども主催したりしています。
株式会社サイバー・バズ
株式会社サイバー・バズは2006年創業の東証グロース市場上場企業です。インフルエンサーマーケティング市場のリーディングカンパニーとして知られ、インフルエンサーマーケティングとSNSアカウント運用を組み合わせたハイブリッド型支援を得意としています。
独自に構築・運用するインフルエンサーネットワークを活用し、特にInstagramやTikTokといったビジュアルSNSで、Z世代を中心とした若年層への強力な訴求力を発揮します。
単なる情報拡散に留まらず、商材への理解やブランドの世界観に共感した上で投稿内容を精緻に設計し、企業と消費者の距離を縮めることを重視しています。
インフルエンサーの投稿と連動させたSNS広告配信やキャンペーン企画にも強みを持ち、相乗効果を高める立体的なアプローチが可能です。認知拡大やBtoC商材、若年層ターゲットの企業に推奨されます。
株式会社ライトアップ
株式会社ライトアップは2002年に創業した、補助金申請支援やクラウドサービスも提供する総合Webマーケティング企業です。
Web制作やコンテンツ企画に加え、SNS運用代行を提供。限られた予算や部分的な外注にも柔軟に対応し、炎上やトラブルといったSNS特有のリスクを未然に防ぐ有人監視体制も強みです。
投稿企画からクリエイティブ制作、投稿代行、効果測定、改善提案までをワンストップで提供しています。Web戦略全体を見据えたい企業や、SNS運用に初めて取り組む企業、既存アカウントの見直しを図りたい企業にとって、丁寧で安心感のあるサポートが魅力です。
関連記事:X(Twitter)で炎上しないためのポイントとは?企業アカウントに重要なベストプラクティス
株式会社コムニコ
株式会社コムニコは2008年に創業した、累計2,600件以上の運用・コンサルティング実績を誇るSNSマーケティング支援のリーディングカンパニーです。
長年にわたり蓄積された知見とノウハウを活かし、Instagram、X、LINE、YouTube、TikTokなど主要なSNSプラットフォームを幅広くカバーしています。戦略立案からコンテンツ制作、レポート分析、広告運用まで一括対応が可能です。
また、インハウス(内製)運用を目指す企業向けに、教育・支援を含むコンサルティング型サービスも提供しています。
上級SNSエキスパート検定有資格者による専門的支援と、炎上リスク対策・コンプライアンス遵守への高い意識が特徴で、信頼性・実績を重視する中堅〜大手企業に推奨されます。
株式会社ホットリンク
株式会社ホットリンクは2000年創業の東証グロース市場上場企業で、データ分析ツール「BuzzSpreader」なども提供する、SNS運用に特化したプロフェッショナル集団です。
これまで、丸亀製麺やコーセーといった著名ブランドのSNS施策を多数支援してきた実績があります。
独自開発した運用メソッド「ULSSAS」に基づくUGC(ユーザー生成コンテンツ)活用型の施策を得意とし、ビッグデータ分析を強みにしています。自走型の構造構築を目指し、戦略立案からコンテンツ制作、効果分析、広告運用までをワンストップで提供。広告費を抑えながら認知拡大やブランド浸透を狙いたい企業、UGCを強化したい企業に最適な選択肢です。
なお、執行役員や元社員などが著したSNSマーケティングに関する書籍を多数(「SNSマーケティング7つの鉄則」「1億人のSNSマーケティング バズを生み出す最強メソッド」など)出版しているため、SNSに関わるマーケーターの知名度が高いのもホットリンクの特徴といえます。
株式会社ニュートラルワークス
株式会社ニュートラルワークスは2016年創業のWebマーケティング総合支援企業で、SNS運用代行においても戦略設計から実行までをワンストップで担う体制が強みです。KPI設計、コンテンツ制作、コメント監視、広告運用までを包括的にカバーします。
Web広告やSEOといった他のデジタル領域にも精通した専門人材が在籍しており、SNS単体ではなく、Webサイトや検索流入などとの相互連携を前提としたマーケティング戦略を提案しています。複数チャネルを俯瞰し、全体最適を図るアプローチが特徴です。
初期費用10万円・月額15万円〜という明快な料金体系も魅力で、BtoB・BtoC問わず幅広い業種に対応しています。
SNSを成果につなげたいと考える企業、マーケティング全体の見直しを検討する企業に適しています。
株式会社pamxy
株式会社pamxy(パンクシー)は2017年に創業した、現役の人気クリエイターや広告代理店出身のマーケターが多数在籍する企業です。
自社SNSの総フォロワー数200万人超という動画メディア企業としての実績を誇り、特にTikTokに特化したSNS運用代行に強みがあります。ショート動画の特性とユーザー心理を熟知した運用ノウハウを多数蓄積し、Z世代への拡散力と企画力で成果を実現します。
TikTokを活用した「再生回数100万回超」「フォロワー1万人以上増加」といった具体的な成果事例も豊富です。動画を軸にブランドの世界観を伝えたい企業や、TikTok中心にマーケティングを強化したい企業に最適なパートナーです。
関連記事:TikTokのマーケティングとしての使い方を徹底解説。ビジネスアカウントや広告の特徴・戦略
株式会社ジソウ
株式会社ジソウは今回紹介する企業の中ではもっとも新しい会社で、2021年創業です。
「SNSの内製化支援」をテーマに掲げ、企業や自治体が自らSNSを運用・活用できるよう伴走する専門性の高いSNSマーケティング会社です。
運用代行に加え、戦略立案やマニュアル整備、社員研修など、複数の支援メニューを組み合わせた総合的なアプローチが特徴。現場の実務担当者へのスキルアップ支援にも注力し、投稿設計や分析手法、炎上リスクへの備えまでを体系的に指導することで、組織としての運用力向上を図ります。
属人化しがちなSNS業務を組織全体で担える体制への移行を支援し、将来的な内製化を見据える自治体やBtoB企業、社内運用体制強化を目指す企業に適しています。
SNS運用代行会社の選び方
ここでは、自社に適したSNS運用代行会社を選ぶポイントを解説します。
目的の明確化
SNS運用代行会社を選ぶうえで最も重要なのは、自社が何のためにSNSを活用するのか、目的を明確にすることです。
たとえば、認知拡大を目指すのか、資料請求数や問い合わせなどのコンバージョン増加を狙うのかによって、必要な戦略や運用の方向性は大きく異なります。
目的を明確にしないまま代行会社を選定すると、「投稿は継続しているが成果が見えない」「社内の期待と運用がずれている」といったミスマッチが生じやすくなります。SNSは、漠然と始めると成果につながりにくいチャネルです。
まずは、認知拡大、資料ダウンロード、採用ブランディング、リード獲得など、具体的な言葉で定義するところから始めましょう。目的が明確になれば、依頼先の選定基準も自ずと見えてきます。結果として、運用の失敗リスクを大きく減らすことができるでしょう。
RFP(提案依頼書)を用意する
SNSに限らず代行会社を利用する際は、RFP(Request for Proposalの略。提案依頼書)を準備しておくことをおすすめします。
RFPとは、利用目的、自社課題、希望する支援内容を整理し、候補企業に共有するための資料です。事前に用意しておくことで、代行会社との認識のずれを防ぎ、提案の精度や比較のしやすさが大きく向上します。
具体的には、SNS活用の目的、ターゲットユーザー、希望するSNSプラットフォーム、月間投稿数、予算、KPIなどを明記するとよいでしょう。これらの情報を提示することで、各社が同じ条件下で提案でき、検討段階での混乱を防げます。RFPがないまま相談を始めると、「提案の前提が噛み合わない」「見積もりの基準が不透明」といった問題が生じやすく、最適な委託先を見極めにくくなります。
▼RFPについては、こちらの記事で解説しています。
RFPとは!使われる意味や作り方を解説!
複数の会社に問い合わせて比較検討
SNS運用代行会社を選定する際は、少なくとも3社以上に問い合わせて比較検討することが重要です。同じSNS運用代行を掲げていても、支援範囲、運用スタイル、費用体系は会社ごとに大きく異なります。
たとえば、制作に強くスピード重視の会社もあれば、戦略設計や分析を念入りに行い、詳細なレポートを提供する会社もあります。対応可能な企業規模(大手、中小、個人事業主など)や予算規模なども、代行会社によって異なるため、自社の状況に合った選択が必要です。
複数社を比較することで、こうした各社の違いが見えてきます。1社だけで判断すると、自社に最適なパートナーを見極めるのは難しいでしょう。
問い合わせの際には、対応スピード、説明のわかりやすさ、ヒアリングの深さ、なども確認します。最終的には人と人とのやり取りになるため、担当者の姿勢や相性も含めて総合的に評価しましょう。
実際の運用実績を確認する
SNS運用代行会社を比較するうえで、過去の運用実績、担当範囲、施策内容、運用成果などは必ず確認すべきポイントです。公式サイトに掲載されている情報だけでは、具体的にどのような成果を出してきたのか、あるいはどのように課題解決に取り組んできたのかまでは分かりません。
提案などを受ける際に、「類似企業・業界・商材での実績はあるか」「これまでどのような成果を出してきたか、その要因は何か」「どのような分析と改善提案を行うのか」「商材理解や打ち手が想像できそうか」などを具体的に質問し、自社の目標達成につながる具体的なアプローチを持っているかを確認することが重要です。
また、過去の投稿内容は、その会社が顧客のブランドを深く理解し、ターゲットユーザーに響く施策を企画・実行できるかを見極める手がかりになります。
担当者とのミーティング
SNS運用代行の成功には、実際にプロジェクトを担当する人物との相性やスキルが大きく影響します。会社としての実績が豊富でも、担当者が経験不足であったり、自社や業界の特性を理解していなかったりすれば、期待した成果は得にくいでしょう。
面談時には、担当者自身のこれまでの運用経験、関わった業界・商材、得意とするSNSチャネルなどを具体的に確認しましょう。また、自社の目的や課題を共有した際に、的確な質問や提案が返ってくるかも重要な判断材料となります。
営業的な受け答えにとどまらず、実務に裏打ちされた視点を持っているかを見極めるのがポイントです。
さらに、定例ミーティングの頻度やレポートの共有方法、緊急時の連絡体制といった運用面の取り決めについても、事前に確認しておくと安心です。
SNS運用代行会社の比較ポイント
SNS運用代行会社を選ぶ際は、単に費用や実績だけなく、自社の目的に合致した運用体制を構築できるかという観点を持つことが重要です。
提供される支援内容や担当者のスキル、対応力は、価格以上に大きな差があります。たとえば、KPIやペルソナ設定からともに行ってくれる会社と、投稿本数のみを保証する会社では、運用成果に明確な違いが生まれるでしょう。コンテンツ制作においても、テンプレートに頼る会社と、ユーザーインサイトに基づいた企画ができる会社とでは、エンゲージメント率に大きな差が出ます。
さらに、担当者の対応品質や、レポートの質、改善提案の有無など、契約後に成果へ直結する要素も比較ポイントとして見逃せません。これらは見積書や提案書だけでは判断しにくいため、面談時に案内された実績資料や、投稿サンプル、レポートの確認を通じてしっかり評価することが大切です。
複数社を比較する際には、以下のような評価軸を整理した比較テンプレートを活用することで、各社の違いを視覚的に把握しやすくなり、最適なパートナー選びに役立ちます。
会社名 | 戦略設計 | コンテンツ力 | 担当の質 | レポート | 実績 | 料金 | 総合評価 |
A社 | ◎KPI設計あり | ◎動画も強い | ◎マーケ思考あり | ◎提案型 | ○多業種に対応 | △やや高め | ★★★★☆ |
B社 | △投稿中心 | ○画像は魅力的 | △若手中心 | △数値報告だけ | ○Z世代に強み | ◎低コスト | ★★☆☆☆ |
C社 | ◎全体戦略あり | ◎デザイン強い | ○編集経験者 | ◎週次提案あり | ◎BtoB実績豊富 | ○適正 | ★★★★★ |
まとめ:SNS運用代行は成果と工数の両立を叶える手段
SNS運用は、企業にとって今や欠かせないマーケティングチャネルの一つです。しかし、戦略立案からコンテンツ制作、日々の運用、改善施策まで、すべてを内製で行うには、多くのリソースと専門的なノウハウが求められます。
こうした背景から、SNS運用代行会社の活用は「成果を維持しつつ、社内工数を削減する」という選択肢として注目されています。戦略と実行を適切に切り分け、マーケティング担当者は意思決定に集中し、外部の専門家の知見を活用することで、運用全体の質を大きく向上させることが可能です。
また、SNSでは接点を持ちにくいターゲット層が存在するのも事実です。特に、経営層や人事などはSNSにおける能動的な反応が少なく、リード獲得が難しい傾向にあります。そうした場合には、SNS運用とあわせて、ターゲットに最適化された広告チャネルを併用することが効果的です。
HRプロは人事・経営層に直接アプローチできるメディアであり、BtoB企業がSNS運用と並行して利用することで、リード獲得の質と量を同時に高めることができます。
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