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エイチームのブランディング戦略~ブランディングとしてのSNS運用~ |エイチーム連載第4回

2024.3.25
読了まで約 5

株式会社エイチームのマーケティング戦略や戦術を担う社員が登場し、自社の強みや、独自のマーケティングについて語ってもらう本連載。シリーズ4回目は、ライフスタイル総合メディア「イーデス」におけるブランディング担当者が、ブランド戦略とSNS運用について解説する。

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エイチームの新ブランド「イーデス」について

「イーデス」は2022年11月にスタートし、リリースから1年で累計2,800万人超え*の訪問者数を記録した暮らしの「まよい」を解決する情報メディアです。

生活の決断に最適な答えを導くライフスタイル総合メディアとして、お金の情報をメインに様々な情報を提供し、生活の「まよい」を解決するサポートをしています。新サービス「イーデス」の誕生に合わせて、ブランディングを推進する施策や取り組みについて紹介します。

*2022/11/15~2023/11/15 エイチームライフデザイン調べによる「イーデス」への累計訪問者数約2,800万人

スクリーンショット:イーデス | 暮らしの「まよい」を解決する情報メディア

イーデス | 暮らしの「まよい」を解決する情報メディア

なぜイーデスにブランディングが必要なのか

暮らしの「まよい」を解決する情報メディア『イーデス』はWebメディアです。

インターネットの普及により数多くのWebメディアが世の中に誕生して久しいですが、その中でもブランディングに注力しているWebメディアはまだまだ少ない状況です。そのような状況下で、なぜ『イーデス』がブランディングに力を入れることが決まったのか。『イーデス』がブランディングを推進する目的などを説明します。

その目的は2つあり、「顧客(ユーザー)から選ばれやすくなること」と「指名検索されること」です。

顧客(ユーザー)から選ばれやすくなる

『イーデス』にブランドが必要な一つ目の理由は「顧客から選ばれやすくなること」にあります。

ブランドの前提として、有形商材が商品棚に並んだとき、認知度や好意度の高い商品は、無名の商品よりも選ばれやすい傾向があります。つまり、ブランドをつくることでその商品が選ばれやすくなるのです。

同様に、Webメディアにおいてもブランドの存在は重要です。検索エンジンを利用して特定のキーワードを検索した際には、様々なWebサイトが検索結果に並びます。しかし、検索結果として多様な選択肢があるにもかかわらず、表示された中で知っている・好意を持っているWebメディアがあれば、顧客(ユーザー)は優先的にそのWebメディアをクリックするでしょう。

この事例のように、ブランドがあることで、顧客(ユーザー)の検索行動において『イーデス』を選んでもらえる機会が増えるはずです。そして、ブランドを育てた結果として、検索エンジンからWebメディアへの流入数やサービスの売上増加につなげることができます。

指名検索される

ニつ目の理由は、指名検索されることにあります。

検索エンジンを主要集客経路としてWebメディアを運営する以上、プラットフォームアルゴリズム変動の影響は避けられません。検索結果の順位の入れ替わりによってWebメディアへの流入数やサービスの売上に影響を与えることもあります。アルゴリズムの流動的な評価に晒され続ける検索エンジン上で、常に検索結果の1位を維持するのは難しいことです。

しかし、ブランドをつくることで『イーデス』というサイト名での指名検索が増える可能性が高まります。指名検索をする顧客(ユーザー)は、ブランドを知っており、好意的に思って使ってもらう可能性が高くなります。

つまり、ブランドをつくって指名検索をされることで、特定のキーワードで順位争いをすることなく、自社のWebメディアを使ってもらいやすくなるのです。

関連リンク
アルゴリズムの意味とは?検索アルゴリズムの基礎から順位決定の要素まで詳しく解説

ブランディングとしてのSNS運用

前章では、Webメディアにもブランドが必要という考えに至った理由をご紹介しました。ここからはブランドをつくるために『イーデス』がなぜSNSを運用しはじめたのかを解説します。

ブランドを形成するうえで、土台となるのは「認知」です。まずは『イーデス』というWebメディアが世の中に知られていることが重要です。

そして、認知を得られたうえで、機能面を理解したり、情緒的な価値を感じたりしてはじめてこのWebメディア(商品・サービス)は良いと思えるはずです。

認知を獲得するときは、TVCMを活用することが一般的かもしれません。

しかしSNSであれば

● 特定ジャンルに熱量を持つターゲットへリーチしやすい
● 少額の広告宣伝費からでも投資効果が期待しやすい
● アカウントを育てることで広告宣伝費を抑え、継続的に潜在顧客にアプローチできる

これらのメリットが考えられるため、『イーデス』ではSNSを運用することになりました。

『イーデス』では、こうしたメリットを踏まえてSNSの運用はスタートすると決めたものの、ではどのプラットフォームで戦っていくべきかという議論になりました。

様々な観点を加味してどのプラットフォームを利用するべきか調べていきました。主に「弊社サービスの『ハナユメ』のInstagramアカウントが5万人超を誇り、社内に実績とノウハウがあること」、「『イーデス』というサービスがメディア媒体なのでコンテンツとしての親和性があること」、これらの観点からプラットフォームをInstagramに決定しました。

Instagramを運用するにあたり「何を目的に置いて運用するのか」という議論も始まりました。売上に直結する運用方針にするのか、ファンマーケティングを中心にフォロワー(将来の顧客)を獲得することを目的とするのか。そして、まだ『イーデス』を知らない人たちにサービスの認知を広めることを目的にするのか。チームメンバーと一緒に様々な観点から議論を重ねていきました。

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Instagramの運用・活用事例を紹介

『イーデス』のInstagramアカウントの運用方針・投稿内容

『イーデス』は生活の決断に最適な答えを導くライフスタイル総合メディアとして、「お金」の情報をメインに様々な情報を提供しています。Instagramアカウントでは、お金のなかでも「節約」というジャンルを絞ってアカウントを設計しました。これはInstagramのアルゴリズムを考慮した結果です。

「お金」という大きなくくりだと、「投資」や「副業」なども含まれるため、投稿の内容がバラバラになってしまい、まとまりがなくなってしまいます。フォロワーが求めていることを発信することがアカウントをグロースするうえでは重要なため、ジャンルを絞ることにしました。

スクリーンショット:『イーデス』Instagramアカウント

『イーデス』Instagramアカウント

適切なKPI設定

Instagramを利用して認知を獲得していくために、KPIを「リーチ」に設定しました。時折KPIに「フォロワー数」を設定するケースもありますが、フォロワー数をKPIに置いてしまうと、Instagramではリーチが伸びないことも往々にしてあります。

なぜならInstagramの投稿はまずフォロワーに拡散され、その中である一定の反応があったものだけが「発見タブ」などの外部に露出される仕組みだからです。そのためフォロワーはある程度そのジャンルに熱量を持ったファンに近いような人たちを獲得する必要があります。該当ジャンルに興味のない人をフォロワーとして抱えれば抱えるほどリーチは伸びなくなるのです。

リーチをKPIに置けば、「多くの人の目に留まる=認知度がアップする」という流れになりますので、適切なKPI設定となるわけです。

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ブランドの世界観をつくるトンマナ

『イーデス』のInstagramアカウントを開設してからは、デザイナーのチームとも協力し合い、デザインなどのトンマナを合わせて記事をつくり、投稿をしていきました。

画像:ブランドの世界観をつくるトンマナ

これ以外にも、様々な施策や改善を行っていきましたが、結果として、アカウント開設から約1年弱で1万フォロワーを達成し、現時点(2024年3月)では1.4万人の方にフォローしていただいている状況です。いまも毎日投稿を続け、多くの方々にご覧いただき人の目に留まっています。

このように、『イーデス』というサービスの認知度アップの役割をInstagramの運用により担えたと思っています。

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今後の展望

SNSにはブランディングの一端を担えるポテンシャルがあると感じています。とくにZ世代などテレビを見ない若い層に対しては、今後はマス広告よりも費用を抑えたうえで効率的にリーチできるのではないかと考えています。

そのために取り組むことは二つあります。

まずはInstagramアカウントをもっと大きく育てること。多くの方にフォローいただき、現在1.4万人というフォロワー数になりましたが、「お金」というジャンルではまだまだ上を目指せます。

そのためにも、今後さらに記事品質を高め、多くの施策を実行し、たくさんの人たちに見てもらえるアカウントに成長させていきたいと思います。

もう一つは、新しいSNSプラットフォームへの挑戦です。利用するプラットフォームは、Instagramだけに固執してもいけません。

「TikTok」や「X」、「YouTube」などまだまだ手を付けていないプラットフォームはたくさんあります。こちらにも早々にチャレンジしていき、一定の成果を出していきたいと考えています。

SNSを活用し、直接的な売上をつくることはもちろん可能ですが、SNSはブランドをつくるという点でも効果を発揮すると思います。ブランディングのためのSNS運用で成果を最大化できるように、これからも頑張っていきます。

関連リンク
ブランディングとは?マーケティングとの違いや効果、成功事例を紹介
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執筆者

西 龍太郎(にし りゅうたろう)

株式会社エイチームライフデザイン ブランド戦略部

2019年3月にエイチームフィナジーへ中途入社。入社後は住宅ローンの分野でSEO領域を3年半担当。現在はSNSマーケティング、ブランディングに従事。Instagramアカウント開設11か月で1万フォロワー達成。

※プロフィールに記載された所属、肩書き等の情報は、取材・執筆・公開時点のものです

監修者

古宮 大志

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長
大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

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