以前、「属人的・プッシュ営業型からの脱却!BtoBマーケティングの必要性とその手法」では企業主体の属人的・プッシュ営業型から、顧客主体のプル型営業への転換におけるBtoBマーケティングの重要性に触れました。
今回は、はじめてマーケティングに携わる方にもわかるように、私たちが日常生活のなかで目にすることが多いBtoCマーケティングと比較しながら、BtoBマーケティングについて考えていきます。
BtoB、BtoCとは?
まず、ご存知の方も多いと思いますが、「BtoB」「BtoC」の意味について確認していきます。
◆BtoB … Business to Businessの略。 B2B・toBと表記されることも。ターゲットとなる顧客は法人企業
◆BtoC … Business to Customerの略。B2C・toCと表記されることも。ターゲットとなる顧客が消費者=個人
HR(ヒューマンリソース)業界において、例えば英会話の語学研修サービスを展開している企業では、英会話の語学研修を導入する法人企業はBtoB、自己研鑽など個人的に受講する社会人はBtoCです。
同じコンテンツを提供していてもターゲットが異なると、その対象は変わってきます。
また、新卒採用・キャリア(中途)採用サービスを展開している企業は、取引企業がBtoB、学生・転職者はBtoCです。
特に採用関連サービスでは、学生・転職者が利用料金を支払うことは基本的にはありませんが、母集団形成が企業業績に大きな影響をもたらすため、BtoCマーケティングは非常に重要です。
関連記事:マーケティングとは?基礎から重要ポイントまで初心者にも分かりやすく解説
BtoCマーケティングの特長
BtoCマーケティングの特長について、英会話や新卒・キャリア採用の就職ナビ企業を例に詳しく触れていきます。
英会話は年始・年度はじめの「なにか新しいことを始めたくなる」気分になりやすい時期に、交通広告やテレビCMの露出が非常に多くなります。
また、就職ナビは新卒採用の場合は解禁前の時期、キャリア採用の場合は英会話と同様に年始・年度はじめの1月・4月と「人事異動があり辞めやすい」10月などに露出が多くなります。
簡単ではありますが、3つの特長があると考えられます。
◆意思決定者と利用決定者が同一人物であることが多い。かつ、意思決定は1人の場合が多い
◆サービスや予算など選択基準に含まれるが、自分のありたいイメージに沿うかなど感覚的・主観的な判断になりやすい
◆ターゲットが幅広く、そこにアプローチできるマス広告と相性が良い
BtoBマーケティングとBtoCマーケティングとの違い
英会話や、新卒・キャリア採用の就職ナビ企業がBtoCと同様のマーケティングをBtoBに行っているケースは、あまり見たことがありません。
最近ですと大手求人検索エンジンを展開している企業のテレビCMで、BtoB向けのコンテンツを見ることはありますが、量としては圧倒的にBtoCの方が多いです。
法人企業の売上拡大においては、先ほどのBtoCと対照的な3つの特長があるといえます。
◆意思決定者と利用者が異なることが多い。また、窓口担当、助言担当など複数人による決定が行われる
◆機能や料金などのサービス内容から、業績拡大・コスト削減など経営上の費用対効果(ROI)が判断基準となり、感覚的・主観的な要素は取り除かれ、合理的な判断がされる
◆個人と比較すると、対象となるターゲットの法人企業の数は減少し、企業の課題ごに沿った細かなコミュニケーションが取れるメールやDSPなどの広告と相性がよい
HR(ヒューマンリソース)関連サービスのBtoBマーケティング
英会話や就職ナビ企業はもちろん、採用・教育研修・人事労務などHR(ヒューマンリソース)関連サービスのBtoBマーケティング全般をProFutureは支援しています。
企業人事で構成される会員制の人事ポータルサイト「HRプロ」のメール配信や、「HRプロ」来訪者へのターゲティング広告『HRDSP』などの広告メニューのほかに、ターゲットとなる法人企業の課題ごとに沿った細かなマーケティングが可能となります。
まとめ
◆BtoBマーケティングは法人企業をターゲット、BtoCマーケティングは個人をターゲットとしている
◆BtoCマーケティングは、意思決定が1人でされることが多く、ターゲットが幅広いためマスでアプローチできる広告との相性がよい
◆BtoBマーケティングは、意思決定が複数でされることが多く、ターゲットが限られているため企業の課題ごとに細やかなコミュニケーションが取れる広告との相性がよい