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4P分析と4C分析の違いとは?それぞれの手法と具体例を解説

2020.3.2
読了まで約 5

マーケティングにおいて、どのような戦略を立てるのか、その基本となる方針や考え方はビジネスマンにとって必須事項です。
ただ、このような考え方は現場に出ても、上司や先輩から教えてもらえるわけではありません。
それでは、どこで…と悩んだ方もいるでしょう。残念ながら、現場に出る前に、あらかじめ学んでおく必要があります。

そこで、今回はマーケティングにおける「4P分析」と「4C分析」について、その違いを様々な観点から解説します。
急遽のマーケティング会議に召集されても、慌てる必要はありません。3分ほどで理解が可能です。

4P分析は「企業側の視点」がベース

まず、4P分析から説明していきましょう。
これは、1960年にアメリカの学者、エドモンド・マッカーシーが提唱した理論です。
簡単にいえば、「企業側」「売る側」の視点でマーケティングを捉えるということです。

「4P」とは、4つのPからなる単語の頭文字を集めたものです。
4つの単語とは、以下のものです。

・製品(Product)
・価格(Price)
・流通(Place)
・販促(Promotion)

つまり、「どのような製品を、どのような価格で、どの流通経路で、どのように販促していくか」ということを「企業側」の視点から考えることが基本の軸となります。

4C分析は「顧客側の視点」がベース

次に4C分析についてです。4P分析の考え方がある程度定着した中で、その約30年後に新たなマーケティング理論が提唱されます。
それが4C分析です。
簡単にいえば、「顧客側」「買う側」の視点でマーケティングを捉えるというものです。
1993年に大学教授のロバート・ローターボーンにより提唱されました。

なお、こちらも同じく4つのCからなる単語の頭文字を集めたものです。
4つの単語とは、以下のものです。

・顧客価値(Customer Value)
・経費(Cost)
・顧客利便性(Convenience)
・コミュニケーション(Communication)

つまり、「顧客が受ける価値はどのようなものか、顧客が費やす費用や時間はどれくらいか、顧客が入手しやすい状況とはどのようなものか、顧客が望む情報を届けているか、顧客の声が届いているか」を「顧客側」の視点でメインに考えるマーケティングです。

4P分析から4C分析へ移行した?

さて、この両者の違いですが、そもそもベースとなる視点が異なります。
しかし、それだけではありません。両者はただ並行して提唱されたわけではなく、時系列的につながっています。
ポイントは、4C分析のマーケティングが4P分析のあとに出てきたということです。

これは、4P分析に限界があるからといえます。というのも、もともと4P分析が主流の時代というのは、まさに「プロダクトアウト」全盛のときです。
プロダクトアウトとは、商品開発や生産を行う際に、顧客の視点を重視せず、作り手サイドの計画を重視する方法です。
つまり、世の中は、次々に新製品が開発されていく途中の時代でした。そのため、これまでになかった新しい機能が追加されれば売れたのです。
「新製品」というだけで、顧客側は選ぶこともできず購入するしかなかったといえます。

商品開発をすれば一人勝ちになる時代。いわば、ブルーオーシャンのようなイメージをしてもらえれば理解しやすいでしょう。
しかし、時が経ち、様々な技術革新により、ブルーオーシャンはレッドオーシャンへ。
後追い企業が同じような製品を開発し、企業間において、商品、製品、サービス自体に差がなくなってきます。
こうして、プロダクト重視でのマーケティングは限界となりました。
そこで登場するのが、4C分析です。

4C分析は顧客視点に立つマーケティング理論です。
どのような製品を作るか、商品開発一つを取ってみても、これまでの「企業側」主体から、「顧客側」主体で考え出すことが主流となります。
どのようにすれば顧客に売れるのか、そのためには、どのようなものを顧客が求めているのか、顧客の視点に立って考えてみようと、発想が転換されるわけです。

また、4P分析から4C分析へと移行するようになった背景はそれだけではありません。
世の中には把握できないほどの多数の情報が溢れるようになりました。
一方、顧客側からすれば商品やサービスの入手経路も多種多様です。SNSで多くの情報が手に入り、商品やサービスを「顧客側」で比較検討することも可能となります。このように、IT技術の発達によって、顧客自身が「もっと積極的に」と前面に出てくることになります。
つまり、これまで受け身だった顧客が、能動的に情報を求めて動き、商品やサービスを検索することになるのです。
そのため、マーケティングにおいても、積極的な「顧客」を主語にした方法や理論が必要になってきたということになります。

4P分析と4C分析の手法

それでは、実際に4P分析と4C分析について、手法がどのように違うのか、具体例を示しながらご紹介しましょう。

ここでは、BtoB分野を前提にした「プリンター」販売の企業を具体例として挙げます。
実際に4P分析ではどうなるのでしょうか。
以下の項目を一つずつ見ながら、マーケティング戦略を立案します。

・製品(Product)
自社製品の強みとするところをメインにして、マーケティングの前面に押し出すことになるでしょう。
従来の製品からどのようにパワーアップしたのか、自社の商品開発の核となる部分を強調します。顧客が求めているかは関係なく、自社でのアピールどころを考えます。

・価格(Price)
他社競合の価格を見ながら、決定することになります。

・流通(Place)
自社のコストを抑えるような流通を考えていくことになります。

・販促(Promotion)
顧客のライフタイムバリューを考えながら、どこまで広告費をかけることができるかを割り出し、販促を行っていきます。

次に4C分析ではどうでしょうか。
以下の項目ごとに検討しながら、マーケティング戦略を立案します。

・顧客価値(Customer Value)
ただ単にプリンターの印刷の速さや画質など機能を重視するだけでは足りません。
顧客が価値を置くものがどこにあるのかを考える必要があります。
例えば、カメラスタスタジオであれば画質の良さを一番に追求するでしょう。
しかし、他の企業によってはプリンターの大きさなどに価値を置く場合もあります。
顧客がどこに価値を求めるのかを分析する必要があります。

・経費(Cost)
コストは経済面だけを指すものではありません。
時間的、そして心理的な意味も含まれることに気付く必要があります。
顧客が納得できるコストとなっているか、確認すべきでしょう。

・顧客利便性(Convenience)
購入するまでが一連の流れとなってスムーズといえるでしょうか。
実店舗のみならず、オンラインでの購入なども選択肢として検討すべきだといえます。
また、支払い方法などが複数あれば、より便利となります。
さらに、顧客が企業の場合には、企業内で稟議や決済を取る必要があると予測できます。
そこで、このような相手側がかける手間を見越して、決済を取る上で必要な書類を用意することも顧客側に喜ばれるかもしれません。
一式の書類をすぐダウンロードできるサービスなどが考えられます。

・コミュニケーション(Communication)
顧客に対して有益な情報を発信しているか、その視点から考えます。例えば、購入の窓口となる担当者に対して、有益な情報が含まれるコンテンツの提供なども一つです。
一方で、顧客の声をいかすためにも、アンケートや座談会などの実施、担当者同士の交流会なども企画してみるのもいいかもしれません。

4C分析の延長線上には?

最後に、現在では4C分析が主流となっていますが、その延長線上の考え方もご紹介しましょう。

まずは「カスタマージャーニー」という考え方です。
顧客が商品の購入やサービスを受けるまでの一連の過程を、顧客として見ていくというものです。
4C分析の総決算というようなイメージですが、ここでは、顧客の心理をしっかりと把握することが大きなポイントとなります。

実際に自社の商品やサービスを入手するまでを、顧客側に立って経験していきます。
商品やサービスの認知から情報収集、比較検討、最終的に購入と判断するまで、実はその後のアフターサービスやフォローまで全て含めて考えなければなりません。
タイミングごとに、顧客が何を不満に思い、何を嬉しいと感じるのか、この視点で一連の流れを見ていけば、現在の自社の改善点がおのずと浮かび上がってくるわけです。

また、顧客の心理を考えることこそ、4C分析をより進化させたものといえるでしょう。
そういう意味では、顧客を大きく5つに分類して、そのセグメントの中の顧客にインタビューを行い、具体的な意見を聞くという方法もあります。
つまり、一顧客を徹底的に分析して、最大公約数としての共通項を見出すというものです
商品やサービスについて、実際の顧客の声をしっかりと分析し、そこで得た知見を新たな商品やサービスの開発にいかすことも可能です。

4P分析と4C分析について、難しいことは何もありません。
このようにアルファベットだと堅苦しく感じるでしょうが、普段、マーケティングの現場で考えていること、ズバリそのものだといえます。
特に4C 分析であれば、顧客視点でマーケティングを行うのは、今や当たり前のことでしょう。
さらに、最後にご紹介した、「カスタマージャーニー」や「一顧客の分析」を行う企業も、今では随分と増えてきています。
大事なのは、名前ではありません。どのように考えるのか、誰を主語として考えていくのか。実は非常にシンプルな考え方だといえるのです。

まとめ

◆4P分析は「どのような製品を、どのような価格で、どの流通経路で、どのように販促していくか」という「企業側」の視点に立つ

◆4C分析は「顧客が受ける価値はどのようなものか、顧客が費やす費用や時間はどれくらいか、顧客が入手しやすい状況とはどのようなものか、顧客が望む情報を届けているか」という「顧客側」の視点に立つ

◆プロダクト重視では限界となり、登場したのが4C分析となる

◆4P分析では「企業」を主語にしてマーケティングを考え、4C分析では「顧客」を主語にして考える

◆4C分析の延長線上には「カスタマージャーニー」などの考え方がある

監修者

古宮 大志

古宮 大志

ProFuture株式会社 取締役 マーケティングソリューション部 部長
大手インターネット関連サービス/大手鉄鋼メーカーの営業・マーケティング職を経て、ProFuture株式会社にジョイン。これまでの経験で蓄積したノウハウを活かし、クライアントのオウンドメディアの構築・運用支援やマーケティング戦略、新規事業の立案や戦略を担当。Webマーケティングはもちろん、SEOやデジタル技術の知見など、あらゆる分野に精通し、日々情報のアップデートに邁進している。

執筆者

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『MarkeTRUNK』編集部

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